こんにちは、梅澤です。
今回は「7つの習慣」の記事の第3回。
第2の習慣
「終わりを思い描くことからはじめる」
についてです。
本を読んでいない人でも
内容がわかるように要点をまとめたあと、
私の意見を書いていきます。
結論を先に言ってしまうと、
「7つの習慣」の内容を
実践できない人が多いのは
ミッション・ステートメントを
決められないからであり、
その理由は現代では役割があいまいだからだ、
その対策は
「なんとなくていいから進む方向だけ決める」ことだ
というのが私の意見です。
「7つの習慣」の記事は
こちらにまとめてあります。
主体的であること、刺激と反応の間~7つの習慣2~
ミッション・ステートメントが決められない理由~7つの習慣3~
時間管理のマトリックス、重要だが緊急でない領域が重要~7つの習慣4~
Win-Winを考える、勇気と思いやりのバランス~7つの習慣5~
「まず理解に徹し、そして理解される」~7つの習慣6~
違いを尊重することがシナジーの本質~7つの習慣7~
再新再生の4つの側面と「知性」と「精神」の違い~7つの習慣8~
第2の習慣「終わりを思い描くことからはじめる」
「7つの習慣」はこちらの本です↓
第2の習慣
「終わりを思い描くことから始める」は、
第1の習慣「主体的である」と
強いつながりがあります。
第1の習慣は、
外からの刺激に対する反応は
人が自分自身で選ぶことができる、
という姿勢。
世界がどのようなものかは
自分で決めることができる、
つまり「自分は創造主である」
というのが第1の習慣なのです。
それにつづく第2の習慣では、
ではどのような創造をするのかを
自分の頭のなかで決めていく、
ということをします。
第2の習慣の章は、
自分が死んだ葬儀の場で
家族や友人らにどのような弔辞(ちょうじ)を
述べてほしいか、
という話から始まります。
自分が望むような弔辞を述べてもらえるように、
毎日を生きていこうというのです。
そのための行動の指針となるのが、
「ミッション・ステートメント」です。
ミッション・ステートメントとは
ミッション・ステートメントとは、
自分の信条あるいは理念を
表明したものです。
これを自分の行動の憲法のようなものとして、
つねにミッション・ステートメントに
したがった行動をとり、
ミッション・ステートメントに反する行動はしない。
それによって、
正しい方向に進んでいけるというのです。
そこで、読者は
自分のミッション・ステートメントを決める
ことを求められます。
「7つの習慣」の本の中では、
その決め方についても説明されています。
いちばんのポイントは、
自分の役割ごとにわけて目標を決める
ということ。
ここで言う役割というのは、
「夫(妻)」「親」「友人」「上司」
といった立場のことです。
これらの役割において、
自分はどのような存在であると
人から認められたいのか。
そうした目標を集めることで、
ミッション・ステートメントが
できあがっていくのです。
なぜ7つの習慣を実践できないのか
ここからは私の意見です。
私は「7つの習慣」を読むのは2回目なのですが、
今回はある視点を持って読んでいました。
それが、
「なぜ私を含む多くの人が
『7つの習慣』を実践できないのか」
ということです。
「7つの習慣」は世界的な名著であり、
素晴らしい本であることは間違いありません。
でも、この本を読んでも
それが実際の行動には結びつかない、
という人も多いでしょう。
実際、私もそうでした。
なぜ実践ができないのだろうと
不思議だったのですが、
私自身はこの第2の習慣でつまづいていた
ということに今回気がつきました。
ようするに、
ミッション・ステートメントが
決められなかったわけです。
ではなぜ決められなかったかというと、
自分の役割があいまいだから
です。
これは私に限らず、
「7つの習慣」の内容を実践するうえで、
多くの人にとって
障害となっているように思われます。
「7つの習慣」の中で著者のコヴィーさんは、
ミッション・ステートメントの例として
「私は何よりも父親として成功したい」
ということを述べています。
でも、私のように独身の人にとっては、
親としての役割はいまはありません。
また、教会のメンバーとしての役割の話も
出てくるのですが、
日本には私のような無神論者が多いので、
この役割も関係ないです。
また、職場での役割の話も出てきますが、
いまの仕事をずっとやるつもりでなければ
これも人生のミッション・ステートメントとは
関係してきません。
このように考えていくと、
「7つの習慣」の中で説明されている役割は
どれもピンとこないものに
なってしまっているのです。
ピンとこない理由としては
アメリカと日本の宗教の違いもありますが、
それ以上に大きいのは
時代の違いだと思います。
役割があいまいな時代
現代というのは、
役割があいまいな時代
になってしまっているのです。
「7つの習慣」がアメリカで出版されたのは
1989年のこと。
2020年のいまからみると
31年も前です。
当時は、
人がどんなコミュニティに属していて
どんな役割を持っているのか明確
でした。
誰もがある程度の年齢になれば
結婚をして家庭を持つのがあたり前でしたし、
ひとつの会社への勤続年数も
いまよりずっと長かったです。
だから、
役割をもとにミッション・ステートメントを
決めることはカンタンにできたし、
それが自然なことだったのでしょう。
一方で、現在においては
人の役割はなかったり、
あっても短期的なもの
だったりします。
一生結婚しない人も多くなりましたし、
離婚の割合も増えました。
会社も転職することがあたりまえになり、
フリーランスの立場の人も多いです。
私自身、結婚をしたことがなくて
いまは会社にも所属していないので、
「7つの習慣」の中で説明されている役割が
あまりないと感じています。
このように役割があいまいになってくると、
それをもとにミッション・ステートメントを
決めることも難しくなってきます。
そして、
ミッション・ステートメントが決められないとなると、
第2の習慣で実践は止まってしまいます。
すると、7つの習慣全体も
実践できなくなってしまうのです。
私自身は、
こうした流れにハマって
7つの習慣が実践できていませんでした。
私と同じような人は
少なくないと予想しています。
ミッション・ステートメントが決められないときの対策
ミッション・ステートメントが決められないときに
7つの習慣を実践するにはどうすればいいか、
考えてみました。
私の意見は、
「なんとなくていいから進む方向だけ決める」
ということです。
もちろん、
しっかりとしたミッション・ステートメントを
決めることはすばらしいことだと思います。
自分の行動を決める憲法として、
しっかり働いてくれることでしょう。
その一方で、
いまは変化の激しい時代
です。
いまはあたりまえの前提だと思っていることが、
あっという間に変わってしまっていたりします。
変化に合わせてミッション・ステートメントを
更新していけばいい話ではあるのですが、
ひんぱんに変えるのでは
ミッション・ステートメントの効果も
薄くなってしまいます。
だから、
無理してミッション・ステートメントを決めなくても、
こういう方向に進んでいきたい
ということだけ決めるのでもいいのではないか
と私は思います。
私の場合ならこんな感じです。
- 新しいスキルを身につける
- 論理的思考で考える
- 時代に合わせて変化する
行動の指針としての
ミッション・ステートメントの
役割は小さくなりますが、
あいまいに決めているぶんだけ
時代が変わっても
まったくダメになる可能性は少ない
です。
ミッション・ステートメントが決められないせいで
7つの習慣すべてをあきらめるのは
もったいないので、
「なんとなくていいから進む方向だけ決める」
でもいいのではないでしょうか。
これが時代に合わせた
第2の習慣の活用方法だと考えます。
まとめ
- 第2の習慣は「終わりを思い描くことからはじめる」
- 行動の指針としてミッション・ステートメントを決める
- ミッション・ステートメントの前提である役割が、現代ではあいまいになっている
- 無理してミッション・ステートメントを決めなくても「なんとなくていいから進む方向だけ決める」だけでも良いのでは、というのが私の意見
ミッション・ステートメントが
決められなくて困っているのは、
私だけではないはず。
いかに「7つの習慣」が名著とはいえ
時代の変化に対応できていない部分はあるので、
うまく解釈を変更して
私たちの仕事や生活に活用したいものです。
「7つの習慣」の記事は
こちらにまとめました。