梅澤浩太郎のブログ。

「太陽の門」がついに単行本化!装丁と新章追加でさらに味わい深く

 
「太陽の門」の表紙と裏表紙
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梅澤 浩太郎
1987年12月生まれ。群馬県在住。会社を辞めたいけれど辞められない人向けに無料メール講座をはじめました。「将棋マッチ」にて、将棋を教える仕事もしています。

「太陽の門」の表紙と裏表紙

「太陽の門」は2020年に日本経済新聞で連載されていた小説で、このたび単行本が発売されました。すごくおもしろくて、私は大好きです。「太陽の門」は、こんな人に特におすすめです。

  • 連載時に読んで気になっていた人
  • 映画「カサブランカ」が好きな人
  • ハードボイルドな男が好きな人
  • 純愛作品を読みたい人
  • 戦争ものの小説が好きな人

 

「太陽の門」の単行本はイラストが満載で、新章も追加されています。本書の見どころを紹介するので、買おうか迷っている人は参考にしてください。

私は「太陽の門」が連載時から好きで、あらすじをまとめたり感想を書いたりしています。気になる方はこちらからどうぞ↓

「太陽の門」の単行本の紹介

「太陽の門」は、490ページの大ボリュームの本です↓

 

著者は赤神諒さん。日本の戦国時代の小説を多く書かれている方で、「太陽の門」が初の現代小説です。

第二次世界大戦前のスペイン内戦を軸に物語が展開していきます。主人公はアメリカ人で元海兵隊のリック。リックがスペインの自由のために戦いつつ、美女と恋をするお話です。あらすじは過去の記事でたくさん書いてきたので、ここでは省略します。

 

2020年11月10日に「太陽の門」の連載が終了してから、単行本化されるのを私はずっと待っていました。それが今回、最高の形で実現して、大満足です。

見どころは「装丁・イライスト」と「新章」の2点なので、これらについて詳しく書いていきます。

 

なお、Amazonで購入すると、6月30日までの期間限定で「著者インタビュー動画」と「登場人物関係図」がダウンロードできます。これを目当てに、私もAmazonで書いました。

著者インタビューでは、著者のお茶目な人柄が見えつつ、「そうだったのか!」と感心する話もあって興味深かったです。

「太陽の門」は装丁・イラストがすばらしい

「太陽の門」の単行本は、装丁・イラストがすばらしいです。ポイントは以下の3つです。

  • 安藤巨樹さんによるイラスト
  • スペインとマドリード周辺の地図
  • 別視点では紙色や文字が変更

安藤巨樹さんによるイラスト

新聞掲載時には、安藤巨樹さんによるイラストが1話につき1つ、必ず付いていました。このイラスト小説の雰囲気に合っていて、とても良かったです。

単行本はその世界観を引き継いで、表紙も安藤さんが描き下ろしてくれました。映画のポスターみたいで、かっこいいですね。帯を取ると「マニャーナ」の風景が現れるようになっていて、計算された遊び心がすばらしいです。

「太陽の門」の表紙

 

連載時のイラストも、単行本の冒頭にたっぷり8ページぶん、カラーで収録されています。さすがに全部は載せられなかったようですが、裏表紙に載っている4枚と合わせれば、それなりの数になります。たくさん載せてくれて、本当にうれしいです。

「太陽の門」のイラスト

 

連載時のイラストを単行本に載せるというのは、当たり前のことだと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。新聞連載されてから単行本化された別の小説を読んだことがあるのですが、連載時のイラストは一枚も使われていませんでした。権利の問題とかがあるのでしょうね。

それだけに「太陽の門」の単行本で安藤巨樹さんによるイラストが採用されて、本として手元に残る喜びは大きいのです。

 

単行本に収録されなかったイラストが、このまま消えてしまうのは惜しいですね。これは「太陽の門」に限らず、新聞小説に関してはいつも思います。

スペインとマドリード周辺の地図

単行本にスペインとマドリード周辺の地図が用意されていたのはありがたかったです。

「太陽の門」の地図

 

「太陽の門」は攻めてくる敵軍からマドリードを防衛する話なので、地名がたくさん出てきます。ですがスペインの地名なんて、私はまるで知りません。連載時には、わからない地名が出てくるたびに検索して調べたりしていたのですが、位置関係がつかみにくかったです。

その点、「太陽の門」に用意された地図は、本編に登場する地名を網羅しているので、位置関係がすぐにわかります。なにしろ、この作品のために用意された地図ですから、余計な情報は省いてあって見やすいです。

 

この地図を見ながら「太陽の門」を読むことで、物語の中の戦況がよりはっきりと把握できるようになりました。この地図を単行本に付けてくれて、本当にうれしいです。

別視点では紙色や文字が変更

「太陽の門」は、リックの親友のサムが、リックから聞いた話を語るという形で進行します。そこでマドリードの話とは別に、サムのいるパリやニューヨークでの話がときどき挟みこまれます。

連載時には、この構成が少しわかりにくかったのですが、単行本ではその問題を解決する手段が用意されていました。

 

サムの視点の場面では、紙色や文字が変更されているのです。このおかげで読者は、「ここで視点が切り替わったな」と視覚的にすぐにわかります

これは連載時にはできない技で、自由度の高い単行本の良さがぞんぶんに発揮されているなと感心しました。

「太陽の門」の新章が3つ追加されて、話にさらに深みが増した

単行本の最大のお楽しみは、やはり新たに書き下ろされた3つの章です。

  • 第Ⅷ章 バルセロナの月
  • 第Ⅹ章 マドリードの夜
  • 最終章 パリの空

これらのおかげで、「太陽の門」の話の深みがさらに増しました。3つの章について紹介します。

第Ⅷ章 バルセロナの月

「バルセロナの月」は、新章3つのうちで最もボリュームがあり、最も重要な章です。グアダラマでの戦いと最後のブルネテの戦いの間にあって、ストーリーの中でも重要な役割を持っています。新章の他の2つ「マドリードの夜」と「パリの空」はオマケという感じですが、「バルセロナの月」は違います。

これは私の想像ですが、著者の赤神さんとしては、「バルセロナの月」の話は連載時にも本当は盛り込みたかったのではないかと思います。しかし、何らかの事情で泣く泣く削ったのではないかと。

 

「バルセロナの月」では、ペドロが共産党の代表として重要な話し合いをしたり、ビセンテがリックと殺し合いの場で話をしたりします。

ペドロとビセンテは、この後で重要な役割を果たすのですが、連載時には役割のわりにこの2人の描写が少なかったので不思議に思っていました。「バルセロナの月」が加わったことで、全体の流れが自然になった気がします。

「バルセロナの月」は、「太陽の門」には必要な話だと思うので、単行本で読めてよかったです。

第Ⅹ章 マドリードの夜

「マドリードの夜」は、まさにおまけのエピソードといった感じ。フェラーリの経営するマニャーナの酒場に、リック、ビセンテ、ミアハの4人が集まって、ヘレスを飲み交わす話です。「太陽の門」のオールスターが集結!ですね。

 

リックとフェラーリの友情が描写されているのが、特によかったです。フェラーリがモロッコのカサブランカで、新しいお店を始めるという話も出てきます。映画「カサブランカ」でのフェラーリの姿が思い浮かべられて、ニヤリとするエピソードです。

最終章 パリの空

締めくくりに追加された「パリの空」は、リックがサムと再会して、イルザと出会う話です。どういう経緯で、リックはモンマルトルで酒場を経営し、サムやイルザと一緒に過ごすことになったのか。これも連載時には省略されていたけれど、読みたかった話です。

 

私はデイジーが心臓の病気で死んだというのがショックでした。連載時には、デイジーの病気が悪くなっていそうなことがほめのかされるだけで、それ以上の記述はありませんでしたからね。

そして、イルザとデイジーがそっくりだという設定にも驚きました。その驚きが冷めないうちに物語は終わって、良い読後感が残りました。

「太陽の門」はやっぱりおもしろい

映画「カサブランカ」と合わせて楽しむのがおすすめ

「太陽の門」は映画「カサブランカ」の前日譚として構想されています。そのためやはり、「太陽の門」は「カサブランカ」とセットで楽しむのがおすすめです。

 

私は2014年にモロッコを旅行したことがあります。その前にモロッコを舞台にした映画でも観ておこうと「カサブランカ」を初めて観ました。見慣れない白黒映画だということもあって、そのときは映画の良さがあまりわからないままでした。

その後、「太陽の門」の連載中に2回目、さらに単行本を読む直前に3回目を観ました。これだけ鑑賞すると「カサブランカ」の良さがわかってきて、名画と呼ばれることにも納得しました。「太陽の門」のおかげで「カサブランカ」がよりおもしろくなり、その逆も起こる関係です。

単行本で2回目を通して読むと、またおもしろい

「太陽の門」はもとが新聞小説なので、話のテンポが良いです。まどろっこしくなく、どんどん話が展開していくので、読んでいて飽きません。単行本として読んで、改めてそう感じました。

全部を一気に読むことで、話の流れを追いやすくなったのも、連載時にはなかった利点ですね。

 

ストーリーを追うのは2回目なので、何が起こるのかはわかっています。「こいつが後で裏切るんだよな」「この人は死んじゃうんだよな」ということがわかっていて読むと、また新たな気づきがあって楽しめました。

私のように連載時に熟読したという人にも、ぜひもう一度読んでほしいです。

小説の単行本を買うのはひさしぶり

私は小説の単行本を買うのは、本当にひさしぶりです。ここ10年ぐらいは記憶にありません。というのも、私は本は基本的に電子書籍で買うので、紙の本を買うこと自体が珍しいのです。しかも読むのはビジネス書中心で、小説はそれほど読みません。

そのため、2200円もするハードカバーの小説を買うのは、私にとっては一大イベントだったのです。
日本経済新聞の定期購読を続けていたのも、「太陽の門」が連載されていたからです。実際、「太陽の門」の連載が終わったら、解約してしまいました。

解約を思いとどまらせるだけのパワーを、あの小さな小説欄が持つとは、驚きの体験でした。
こうした特別な行動を取らせた「太陽の門」は私にとっては特別な存在です。なるべく本を増やさないように努力している私の本棚に、ぶ厚い小説が加わりました。

「太陽の門」の厚み

 

まとめ

「太陽の門」は、とてもおもしろい小説です。映画「カサブランカ」が好きな人はもちろん、そうでない人も楽しめます。

新章に加えてイラストや地図も収録された、充実の内容です。気になった方は、ぜひ読んでみてください↓

 

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