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「大局観」を鍛える方法は?~将棋で「読み」と並ぶ重要な力~

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大局観を鍛える方法

将棋が強くなるには「手をたくさん読むこと」が大事なことはよく知られていますが、「読み」と並ぶぐらい重要なのが「大局観」です。

なぜ大局観が重要なのかや、どうすれば大局観を鍛えられるのかについて解説します。

目次

「読み」と同様に重要な「大局観」

将棋が趣味だと言うと、将棋をあまり知らない人から「何手ぐらい読むんですか」と聞かれることがあります。やはり「将棋は手をたくさん読むもの」というイメージは多くの人にあるようです。

一方で、「読み」と同じぐらい大事なのにあまり知られていないのが「大局観(たいきょくかん)」。将棋において「読み」と「大局観」はセットで重要なものです。

「大局観」と言われてもなじみがない人が多いと思いますが、これはどんなものでしょうか。

大局観とは「形勢判断をする力」

将棋の大局観

大局観とは一言で言えば、「形勢判断をする力」のことです。

ある局面が自分にとって有利なのか不利なのか、どれぐらい勝ちやすいのかなどを判断する力。

将棋においてこの力は、「手を読む」ことと同じぐらい大事なのです。

なぜ大事かというと、手を読んだ後には必ず、読んだ先の局面での形勢判断が必要になるからです。

自分が次の一手を指して、その後お互いに最善手を指し続けたときに盤上に現れる局面。それが自分にとって少しでも有利になるように次の一手を選ぶのが、将棋の考え方です。

だから、たとえ10手先や20手先の局面までちきんと読むことができたとしても、その局面での形勢判断ができなければ、次の一手として何を指せばいいのかは決められません

そのため、「読み」がいかに優れていても、「大局観」がともなっていなければ最善の次の一手を選ぶことはできず、将棋は強くはならないのです。

将棋の形勢判断は難しい

この「大局観」というのは、「読み」に比べるとわかりにくいものです。

現在ではプロ棋士以上の実力を持つようになった将棋ソフトも、以前はこの「大局観」を人間並みにすることができず、開発者は苦労していました。

将棋ソフトにおいて大局観から導かれた形勢は「評価値」という数字で表すことができます。

ニコニコ生放送やアベマTVなどですっかりおなじみになった評価値ですが、実はそれは将棋ソフトの「大局観」を反映したものなのです。

将棋において形勢判断をするために考えるべき材料はとても多いので、正しい形勢判断をするのは簡単なことではありません。形勢判断の材料となるのは、主に以下の4つです。

  • 駒の損得
  • 駒の働き
  • 玉の守りのかたさ
  • どちらの手番か

ただし、これらの価値はすべて相対的なもので、絶対でありません。

たとえば、飛車は最強の駒であり、飛車を相手に取られることは普通は大きなマイナスになります。ですが場合によっては、飛車を捨ててでも相手の歩を1マス前に進めることにより、形勢が一気に有利になることもあるのです。

このように、最強の駒であるはずの飛車でさえその価値は局面によって大きく変わります。

将棋の形勢判断はとても難しいため、正しい「大局観」を身につけることは人間にとっても将棋ソフトにとっても苦労することなのです。

「詰み」だけは絶対的な価値を持つ

実は将棋の形勢判断において絶対的な価値を持つものはただひとつだけ。

それは「詰み」です。「詰み」だけは、つねに無限大の価値があります。

だから、「詰み」が現れる終盤になると、序盤や中盤のように大局観を働かせて形勢判断をする必要がなくなります。純粋に詰むか詰まないかを正確に読む勝負になるのです。

将棋の上達法として詰め将棋がありますが、これは「読み」の力を鍛えることに特化した方法です。

詰みがあることがはじめからわかっている詰め将棋は、読みの力をつけるのにうってつけなのです。

このように将棋が強くなるために必要な「読み」と「大局観」のうち、「読み」を鍛えるには詰め将棋というわかりやすい方法があります。

では、「大局観」を鍛えるにはどうすればよいのでしょうか。

大局観を鍛える方法

将棋の大局観

大局観を鍛えるのに最も有効な方法は、「強い人と対局をして感想戦をすること」です。

まずは対局をすることで、意識しなくても自分の大局観を働かせることになります。

そのうえで、対局が終わった後に相手と一局を振り返る「感想戦」を行うことが大切。対局相手と意見を交換すると、自分とは違う考え方や感覚に触れることができます。

強い人は大局観も優れているので、感想戦を行う中で自分がまるで考えていなかった視点があることに気がつくでしょう。強い人と会話をする中で、形勢判断に関する微妙な感覚を自分のものにしていきましょう。

詰め将棋という特効薬がある「読み」とは違って、「大局観」を鍛えるのには時間と手間がかかります。

でもそのぶん、一度身につければ他の人にはマネのできない自分の大きな武器になります。

「読み」だけでなく「大局観」も鍛えることで、ライバルに差をつけられますよ。

まとめ

将棋が強くなるためには、「読み」と同じぐらい「大局観」が重要です。

その「大局観」を鍛えるには「強い人と対局をして感想戦をすること」が最も有効な方法。

大局観を鍛える機会を作り、将棋を上達していきましょう。

大局観を鍛える方法

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