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即詰み、詰めろ、必死、二手スキ、一手一手など将棋用語の意味を解説

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将棋の終盤の用語

将棋用語には意味がわかりにくいものが多いです。

「詰み」と「即詰み」の違い、
「詰めろ」と「必死」の関係、
「一手スキ」や「二手スキ」の意味など。

他にも「一手一手」や「詰めろ逃れの詰めろ」
といったものもあります。

そういった将棋の終盤に関わる用語の意味を、
わかりやすく解説します。

こうした用語の意味がわかれば
将棋の解説が理解できるようになって、
将棋がもっと面白くなります。

目次

「詰み」と「即詰み」は同じ意味

まず「詰み」と「即詰み」。

この2つは何が違うのかというと、
……実は違いはありません。

同じ意味です。

同じ意味なのに言葉が2つあるのは
すごく紛らわしいですよね。

混乱をまねくので「即詰み」という言葉は
なくてもいいのではと思えてしまいます。

自分から使う言葉としては、
「詰み」だけ覚えて覚えておけばよくて、
それで不自由はありません。

ではなぜ「即詰み」という言葉が存在して、
どういう場合に使われるのでしょうか。

例えば以下のように言う場合には、
「即詰み」という言葉を使う方がしっくりきます。

  1. 詰みはなさそうな局面だけど、実は即詰みがある。
  2. この銀を取ると即詰みなので、玉を逃げるしかない。

このように、「詰みがある」ということを強調したい場合に、
「即詰み」という言葉が使われます。

意味としては「詰み」と同じなので、
上の例文中の「即詰み」という言葉を「詰み」に置き換えても
文章の意味は変わりません。

「詰み」と「即詰み」の違いはその程度のものです。

「詰めろ」は「次に詰む状態」のこと

将棋は玉を詰ませば終わるゲームなので、
一局の中では一回しか見られません。

それに対して「詰めろ」は、
一局の中で何度でも出てきます。

「詰めろ」は一言でいうと、
「次に詰む状態」のこと。

「詰めろ」になった局面は、
「すぐにでも決着がつくよ」という
とても緊迫した状況です。

玉が自殺するような手を指さない限り、
将棋ではまず「詰めろ」がかかって、
次に「詰み」になります。

だから将棋は「詰めろをかけ合うゲーム」とも言え、
「詰めろ」という考え方は将棋では非常に重要です。

「詰めろ」を掛けられたら、
負けないためには手段は2つしかありません。

  1. 相手の玉を詰ます
  2. 詰めろを解除する

「①相手の玉を詰ます」ができればその時点で勝ちなわけで、
それができるなら苦労はしません。

ということで、
たいていの場合は「詰めろ」を掛けられたら
「②詰めろを解除する」手を指すことになります。

具体的な手としては「相手の駒を取る」、
「玉の逃げ道をあける」、「守り駒を増やす」など
状況によって色々です。

そして、「解除する」ことができない
詰めろというのも存在します。

これが「必死(ひっし)」です。

「必死」がかけられた場合、
さきほどの①と②という2つの手段のうち、
「②詰めろを解除する」がないわけです。

そのため、「必死」を掛けられたら、
「①相手の玉を詰ます」ができない限り負けです。

「必死」は、将棋というゲームの勝利条件である
「相手の玉を詰ます」を実現するための
一番確実な方法です。

「自分の玉に詰めろがかかっていない状態で、
相手の玉に必死をかける」

ことを実現できれば将棋は勝ちになるのです。

「一手スキ」や「二手スキ」の意味

将棋には「一手スキ」「二手スキ」という
用語もあります。

これらは「詰めろ」の考え方と結びついた言葉です。

まず、「一手スキ」は「詰めろ」と同じ意味です。

ここでも同じ意味の言葉があって、
まぎらわしいですね。

「一手スキ」という言葉の中にある「一手」の意味は、
「あと一手で詰みになる状態」
という意味です。

「あと一手で詰む状態」=「詰めろ」なので、
「一手スキ」と「詰めろ」は同じなのです。

同じように考えると、
「二手スキ」の意味もわかります。

つまり、「二手スキ」は
「あと二手で詰みになる状態」
ということです。

「二手スキ」を別の言葉で表現すると、
「あと一手で詰めろがかかる状態」
とも言えます。

あとは同様の考え方で
「三手スキ」や「四手スキ」などと言うこともできますが、
こういう言葉はあまり使いません。

「一手スキ」と「二手スキ」を覚えておけば十分でしょう。

「一手一手」は逆転の可能性がない状態

将棋の解説を聞いていると、
「一手一手」という言葉を聞くことがあります。

  1. あとは受けても一手一手なので、ここで投了となりました。
  2. この玉は一手一手の寄りですね。

この「一手一手」も意味がわかりにくい言葉です。

意味を説明すると、
一手受けたとしても一手攻められてしまうから
いつまでも形勢が好転せず、
それどころかだんだんと形勢が悪化していくので、
逆転の可能性がない状態」。

将棋ではこの「一手一手」の状態に
なりやすいです。

というのも、将棋は攻める側が
有利なルールになっている
から。

相手の陣地に入った駒は「成る」ことで
より強力になることができるので、
攻める側は駒を成って戦力を増しながら
攻め込んでいけます。

一方、自分の陣地内で受ける側の駒は
強力になることはなく、そのままです。

だから、いったん攻められ始めると、
攻める側が有利になって逆転できない状態、
「一手一手」になりがちなのです。

「一手一手」の中でも、
攻める側が「詰めろ」を連続してかけているときは、
勝利にぐっと近づいています。

「詰めろ」を掛けられたら、
相手の玉に詰みがない限り、
受ける側は「詰めろ」を解除する手を指すしかありません。

反撃の手を指すヒマがないのです。

攻める側が「詰めろ」をかけ、
受ける側が「詰めろ」を解除する。

それをくり返していくと、
さきほど説明した「成る」ルールがあるせいもあって、
いずれ解除できない「詰めろ」である
「必死」がかかることが多い
です。

プロ棋士の対局を見ていても、
このような「詰めろ」の「一手一手」の状態になって
決着がつく場合がよくあります。

「詰めろ逃れの詰めろ」で「一手一手」を抜け出す

「詰めろ」の「一手一手」の状態になりそうな状況でも、
それを抜け出す一発逆転の手段があります。

それが「詰めろ逃れの詰めろ」です。

これは、詰めろをかけられた状態から
自分の玉の詰めろを解除しつつ、
相手の玉に詰めろをかける
というすごい手。

「詰めろ逃れの詰めろ」の一手で、
攻めと受けの関係を
逆転させることができます。

「詰めろ逃れの詰めろ」によって
「詰めろ」をかけられた相手は、
その「詰めろ」を解除する一手を指してくることでしょう。

そうしたら、こちらはまた「詰めろ」をかけます。

このくり返しになると、今度は相手の方が
「詰めろ」の「一手一手」の状態にハマっています。

「詰めろ逃れの詰めろ」は一回出れば
それで勝負がついてしまうことも多い

とても強力な手です。

でも、ものすごい熱戦になると
「詰めろ逃れの詰めろ」が一局中で何度も出てきて、
決着がつくギリギリのところで
攻める側と受ける側が何度も入れ替わることもあります。

そんな勝負は「名局」と言えるでしょうね。

まとめ

わかりにくい将棋用語についてまとめました。

今回解説した終盤の用語は、
一局の勝敗が決まる緊迫した局面で使われます。

用語を理解したうえで棋士の解説を聞けば、
ギリギリの勝負の臨場感が
より深く味わえますよ。

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