佐藤天彦名人vs中村太地七段、叡王戦本戦1回戦の情報まとめ

叡王戦の佐藤天彦名人vs中村太地七段

佐藤天彦名人と中村太地七段の
叡王戦の対局。

本戦の1回戦から
豪華な対戦カードとなりました。

結果は佐藤名人が好手を連発して勝ち。

対局の流れや食事など情報をまとめました。

対局の情報まとめ

2018年12月14日
第4期叡王戦本戦 1回戦
佐藤天彦名人vs中村太地七段(先手)
東京・将棋会館「香雲」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 21:41
84手まで 佐藤名人の勝ち
消費時間
佐藤:2時間57分
中村:3時間0分

夕食
佐藤:特上にぎり(玉子をしめサバに変更)(千寿司)
中村:しょうが焼き定食(ふじもと)

解説者:
深浦康市九段
聞き手:
中村桃子女流初段
メールテーマ:
「プレッシャー」

佐藤名人の「特上にぎり」の注文が目を引きます。

「玉子をしめサバに変更」なんていう
細かい注文ができるのですね。

しめサバが食べたいだけなら
「変更」ではなく「追加」という手も
ありそうです。

「変更」なのは玉子が嫌いなのか、
量が多くなるのを避けたかったのか、
ちょっと気になります。

佐藤天彦名人と中村太地七段

1回戦から豪華な対戦カードです。

両対局者ともタイトルホルダーとして
予選免除
となっています。

中村太地七段はタイトルを
すでに失ってしまいましたけれども。

叡王戦はトーナメントのどこに入るかは
すべて抽選で決まるので、
1回戦からタイトルホルダー同士が
対戦することもあるんですね。

両対局者とも人気棋士で、
対局前の「どちらを応援していますか?」
というアンケートの結果は
以下の通りでした。

佐藤天彦名人:33.9%
中村太地七段:32.2%
にゃんとも言えない:33.9%

「にゃんとも言えない」も含めた3択で
ほぼぴったり3分割という驚きの結果に。

人気は良い勝負であることがうかがえます。

両対局者の服装もおしゃれでした。

先に入室した中村七段は
薄紫色の明るい色のスーツ。

端正な顔立ちが引き立ちます。

対して佐藤名人はロングコートに
ストールを巻いて登場。

スーツは見ただけで上質なものとわかる生地で、
色鮮やかな裏地が付いており、
見えないところにもこだわる
佐藤名人らしさが現れていました。

解説の深浦九段によれば
佐藤名人のスーツは
フルオーダーメイドとのことです。

私もニコニコ生放送のコメントを
見て気が付いたのですが、
この二人は「天」と「地」の
対決なんですね。

佐藤「天」彦と中村太「地」なので。

一局の流れ

戦型は相掛かり系の「力戦」になりました。

最初の4手はお互いに飛車先の歩を伸ばして、
「相掛かり」かと思うところ。

しかし、中村七段が5手目に角道を開けて、
「角換わり」を目指します。

そこまでは最近はよく見る進行で、
先手の注文通りに「角換わり」
になることが多いのですが、
佐藤名人は別の作戦を用意していました。

「角換わり」を避けて、
5筋の歩を突いて力戦に誘導したのです。

終局後のインタビューで佐藤名人は
「最近は角換わりが多いので
違うことをやってみたかった」
ということを言っていましたが、
独創的な作戦を試す様子はまさに
「名人に定跡なし」といった感じです。

中村七段はそうした指し方を予測していたのか、
ほとんど時間を使わずに指して、
序盤はパタパタと手が進んでいきました。

しかし、43手目に
中村七段が突然長考に入りました。

いきなり激しくなる可能性もあったところ、
中村七段が1時間4分考えて指した手は
じっと力をためる「▲3七桂」でした。

持ち時間は3時間のうちの
3分の1以上を一手に費やしたわけで、
妥協をしない中村七段の棋風が現れています。

それに対して佐藤名人をすぐに指すことはなく、
ここで夕食休憩。

休憩明けには佐藤名人が飛車を切り、
中村王座の玉に厳しく迫っていきます。

中村王座も飛車を打ち込んで反撃しますが、
佐藤名人が残り約31分から約16分使って
自陣の端に打った「△1二銀」が良い手でした。

この手は解説の深浦九段も気づかなかったぐらい
指しにくい手なのですが、
ソフトは最善手として示しており、
それを正確に佐藤名人が指したのです。

この受けの手で中村七段の攻めのスピードが
一気に遅くなりました。

最後は「△6九角」という
「おしゃれな手」(深浦九段)が出て、
佐藤名人が一気に勝負を決めました。

感想戦が終わったのは23:23。

終局してから約1時間40分という
長時間
にわたって行われました。

どうやれば中村七段が勝負形に持ち込めたか、
というのを探っていた感じ。

中村七段としては、
あまりにあっさり負けてしまったので
修正点をきちんと把握したかったのでしょうね。

ニコニコの解説

今日の解説は深浦康市九段。

深浦九段が中村七段らと行っている
「詰将棋研究会」の話が面白かったです。

メンバーが詰将棋の問題を持ち寄って、
みんなで解くという変わった研究会。

しかも、一人8問ずつ問題を用意するのですが、
その中に実際には詰まない問題も
混ぜるとのこと。

たしかに実践では詰みそうで詰まないことも
あるわけですから、
より実戦的な練習になりますね。

この研究会は月1回ぐらいのペースで
5、6年
はやっているそうです。

そんなに長い期間続けるというのはすごいこですし、
プロは勉強法も色々工夫しているんだなと
感心しました。

聞き手の中村桃子女流の
耳がいいのには驚きました。

対局中に将棋連盟の職員の方が
夕食の注文を聞きに来ます。

そのときは映像が対局室に切り替わって
対局者が注文をする様子を写すのですが、
注文はボソボソ話すのでよく聞き取れません。

深浦九段も視聴者も
佐藤名人がなんと言ったか聞き取れない中、
中村女流だけが正確な情報を入手していました。

「にぎり特上」
「たまごをしめサバに変えてください」
と言ったと深浦九段と視聴者に教えてくれ、
それが正確な情報であったことは
後でわかりました。

その様子をたたえて
「観る将」ならぬ「聞く将」などという
言葉も飛び出し、
ちょっとした盛り上がりでした。

深浦九段が解説ということで、
またもやドラクエの話が
たくさん出てきました。

聞き手がドラクエを知っているかで
どれだけ話がディープになるかが変わるのですが、
中村女流はドラクエを
よくプレーしているということで、
トークが盛り上がっていました。

これが将棋番組であることを
一瞬忘れてしまうほど。

まあ、そんな緩さも
ニコニコ生放送らしくていいんですけどね。

まとめ

本局は佐藤天彦名人の指し回しが見事で、
「さすがは名人」という印象でした。

叡王戦トーナメントを
このまま勝ち進むのではないかと
期待させる内容です。

佐藤名人は次戦で渡辺大夢五段、
それにも勝てば行方尚史八段と菅井竜也七段の
勝者と対戦します。

中村太地七段は、本局では粘ることもできずに
あっさり押し切られてしまいました。

中村七段は王座を失冠してから
調子が良くないように見えるので、
今後どう巻き返せるかに注目です。

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

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