佐藤天彦名人vs広瀬章人八段、棋王戦挑戦者決定戦の情報まとめ

佐藤天彦名人vs広瀬章人八段、棋王戦挑戦者決定戦

佐藤天彦名人と広瀬章人八段による
棋王戦の挑戦者決定戦。

広瀬八段が勝てば挑戦が決定、
佐藤名人が勝てばもう1局となる勝負。

結果は佐藤名人の作戦を見事にとがめた
広瀬八段の完勝で、
渡辺棋王への挑戦を決めました。

この対局に関する情報をまとめました。

対局の情報まとめと食事注文

2018年12月15日
第44期棋王戦 挑戦者決定二番勝負第1局
佐藤天彦名人vs広瀬章人八段(先手)
東京・将棋会館
持ち時間:各4時間
開始 10:00
終了 16:13
89手まで 広瀬八段の勝ち
消費時間
佐藤:2時間41分
広瀬:2時間6分

夕食
佐藤:うな重セット(肝吸い)のごはん少なめ(ふじもと)
広瀬:うな重・梅、赤出汁(ふじもと)

解説者:
横山泰明六段
聞き手:
高浜愛子女流2級
メールテーマ:
「年末年始の過ごし方」

佐藤天彦名人が注文した
「うな重セット」ですが、
こちらは将棋連盟用の特別メニューです。

「うな重セット」では
うな重の「梅」よりもうなぎの量は少ない代わりに、
「肝吸い」か「赤だし」が付きます。

佐藤名人としては、
うなぎの量が少ないのに
ごはんの量だけそのままだとバランスが悪いと見て
「ごはん少なめ」と注文したのかもしれません。

棋王戦の挑戦者決定の仕組み

棋王戦の挑戦者を決めるトーナメントは
変則的です。

トーナメントのベスト4に残ると、
そこからは「2敗で失格」となる仕組み。

1敗しても「敗者復活戦」で勝ち上がれば
タイトルに挑戦者できる可能性があるという点が、
通常のトーナメントとは違います。

トーナメントで広瀬八段に敗れた佐藤名人が
「敗者復活戦」を勝ち上がり、
この二人で「挑戦者決定戦」を
戦うことになりました。

棋王戦のこの仕組みにより、
「挑戦者決定戦」は変則二番勝負となります。

第1局で広瀬八段が勝てば、
その時点でタイトル挑戦が決定。

佐藤名人が勝った場合のみ第2局が行われ、
その対局に勝った方挑戦者となるのです。

佐藤天彦名人と広瀬章人八段

佐藤名人は3年前の棋王戦の挑戦者です。

そのときは渡辺棋王に1勝3敗で敗れて
「棋王」のタイトル奪取はなりませんでしたが、
直後の名人戦で初タイトルの「名人」を獲得。

「名人」は防衛し続けているものの、
それ以降は佐藤名人のタイトル挑戦はありません

「名人」として他棋戦での活躍が
周囲から期待される中、
なんとしても今回の棋王挑戦のチャンスを
つかみたいところでしょう。

佐藤名人は今期の棋王戦トーナメントで
広瀬八段に敗れていますが、
本局までの対戦は7勝3敗と勝ち越しています。

佐藤名人としては、広瀬八段に対して
多少の戦いやすさは感じているかもしれません。

佐藤名人の対局は
3日前の14日の叡王戦でも観戦しましたが、
本局でもニコニコ生放送に登場しました。

広瀬八段は棋王戦の挑戦者決定二番勝負に
進出したのはこれで3回目

過去2回は負けて挑戦を逃しているので、
「今度こそは」の思いでしょう。

広瀬八段さんの対局も
2日前の15日の叡王戦でも観戦したばかり。

今週は竜王戦の最終局もあるので、
過密スケジュールで大変そうだなと思います。

ということで、数日前に叡王戦での
対局があったばかりのお二人の対局。

叡王戦では佐藤名人は勝ち、
広瀬八段は負け
ていたましたが、
本局はどうなるでしょうか。

一局の流れ

先手番の広瀬八段が「角換わり」を目指したのに対し、
佐藤名人はそれを拒否。

角道を開けずに5筋の歩を突いて
力戦に持ち込んだのです。

実はこの作戦は
3日前の叡王戦で中村太地七段に対して
用いていたもの

その対局については
こちらの記事に書きました↓

この作戦をまた採用するのは、
私には意外でした。

なぜなら、中村七段の対局では、
結果としては佐藤名人が勝ったものの、
作戦としてはうまくいっていなかったから。

しかも、叡王戦の対局のときとは違って、
広瀬八段にはこの作戦のことは
事前に知られてしまっているわけなので、
余計に使いにくいと私は思っていたのです。

そして実際、広瀬八段は佐藤名人の作戦に対して
対抗策を用意していました。

叡王戦で中村七段が指した「▲3八銀」に代えて
「▲7八金」と指すのが広瀬八段の対抗策で、
これによって佐藤名人は
5四の歩をタダで取られる手を
防げなくなってしまいました。

歩をタダで取られること自体は
よくあることなのですが、
「5筋の歩」を取らせるというところが
佐藤名人の作戦の斬新なところです。

ですが、結果的には佐藤名人の作戦は
本局でもうまくいきませんでした。

中村七段のときには作戦の失敗は
致命傷にならなかったのに対し、
本局では広瀬八段の指し回しが素晴らし過ぎて、
本格的な戦いが起こる前に
手も足も出ない状況
に追い込まれました。

具体的には広瀬八段の「▲5五銀」が、
5筋の歩をタダで取ったことを最大限に活かす好手。

佐藤名人の攻めを封じ込めました。

佐藤名人がなんとか攻めの手がかりを作ろうと
もがくのに対して広瀬八段は冷静に対応し、
最初の「1歩得」を「2歩得」、「3歩得」と
さらに広げていきました。

そして本格的な戦いが始まるころには、
すでに逆転のしようがないほど
形勢に差がついていたのです。

明らかに優勢になってから、
広瀬八段の指し手がとても早いのにも
驚きました。

持ち時間はたっぷり残っているのにも関わらず、
ポンポン指し進めるのです。

優勢になってからの早指しは
先週の竜王戦第6局のときと同じで、
本局も早い時間での終局となりました。

「優勢になったら早く指す」というのは、
広瀬八段が意識してやっていることなのか、
それともあまり考えることがないから
自然に早くなっているだけなのか、
気になります。

広瀬八段は最近勝ちまくっていますが、
「好調な棋士はあっさり勝つもの」
という傾向を私は感じます。

「勝ち慣れている」と言える状態で、
勝つのが当たり前なので
勝利が近づいても震えることなく、
自然体のまま勝ちきれる
のです。

逆に不調なときには
勝ちが近づくと緊張してしまって、
悪手を指しやすくなるものです。

そういう意味で、今の広瀬八段は
とても良い状態にあると言えそうです。

ニコニコ生放送での「お昼寝」

本局でのニコニコ生放送で面白かったのが
「お昼寝」の話題。

午後2時過ぎに解説の横山泰明六段が
「昼食休憩中、食事の後に昼寝をする棋士が多い」
「若いときは食べ終わってすぐに考えていたが、今は寝るほう」
という話をしていました。

局面は広瀬八段が「▲7八玉」を指した後で、
佐藤名人が長考しているとき。

すると突然、こんなアンケートが
ニコニコ生放送の運営の人によって作られました。

「Q.手が進みませんが、番組の進行どうしましょうか。」

そして、アンケートの結果がこちら↓

1.初手から解説 14.1%
2.現局面を解説 7.5%
3.メールを読む 20.6%
4.昼寝する 57.8%

これには横山六段と聞き手の高浜愛子女流2級も
戸惑いを隠せない様子。

そうこうしているうちに、
「では、15分ほど昼寝休憩をいただきます」
というメッセージが出て
そのまま休憩に入ることに。

休憩の間は
「大盤解説は昼寝休憩中です。」
というメッセージが出ていました。

高浜女流は本当に横になって休んだそうです。

この緩さがニコニコ生放送らしくて面白いです。

高浜女流は先週の竜王戦第6局では
現地大盤解説を担当していました。

そのときは竜王戦七番勝負で初めて
昼食休憩前に終局してしまうという、
アクシデントと言える状況。

早すぎる終局で、
現地大盤解説会ではお客さんを楽しませるために
苦労もあったのではないかと思いますが、
本局も広瀬八段の勝ちで早い終局に。

ネットの放送であれば
早く決着したら早く仕事が終わるだけなので、
本局では楽ができたのではないかと思います。

まとめ

本局では広瀬八段が佐藤名人に勝って、
渡辺明棋王への挑戦を決めました。

広瀬八段としては
獲得まであと1勝と迫った竜王戦と合わせて、
一気にタイトル二冠となる可能性も出てきました。

渡辺棋王との対戦では
2日前の叡王戦で敗れたばかりですが、
五番勝負ではどんな戦いが見られるか楽しみです。

この記事を書いた私、梅澤浩太郎は
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