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斎藤慎太郎王座vs渡辺明棋王、叡王戦本戦ベスト8の情報まとめ

 
斎藤慎太郎王座vs渡辺明棋王、叡王戦
この記事を書いている人 - WRITER -
梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

斎藤慎太郎王座vs渡辺明棋王、叡王戦

斎藤慎太郎王座と渡辺明棋王の
叡王戦の準々決勝の対局。

年明けの叡王戦初戦は
タイトルホルダー対決となりました。

さらに本局では解説と聞き手も
タイトルホルダーで、
なんとも豪華。

渡辺棋王以外は25歳の同い年という
共通点もあります。

一局の流れなど、情報をまとめました。

対局の情報まとめ

2019年1月7日
第4期叡王戦本戦 準々決勝
斎藤慎太郎王座vs渡辺明棋王(先手)
東京・将棋会館「香雲」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 21:41
101手まで渡辺棋王の勝ち
消費時間
斎藤:3時間0分
渡辺:2時間51分

 

夕食
斎藤:生姜焼き定食(ふじもと)
渡辺:生姜焼き定食(ご飯少なめ)(ふじもと)

 

解説者:
高見泰地叡王
聞き手:
渡辺愛女流王位
メールテーマ:
「お正月は何をして過ごしてましたか?」

 

斎藤王座の後に注文した渡辺棋王が、
斎藤王座と同じメニューを選んだのは意外でした。

というのも、去年の大みそかの「九番勝負」に
出演した渡辺棋王は、
「タイトル戦では相手と同じメニューは頼みにくい」
「だから先に注文できるタイトル保持者が有利」
ということを語っていたから。

この矛盾については
解説の高見叡王も指摘していたのですが、
渡辺棋王は終局後の勝利者インタビューで
注文の理由を語ってくれました。

「選ぶのがめんどくさくなってしまって、
同じでいいやと決めた」

ということだったようです。

あのとき言っていたことは、いったい…。

ともあれ、
対局中に将棋とは関係のない夕食注文に
頭を使いたくないというのは、
合理的な渡辺棋王らしいですね。

 

「九番勝負」の番組については
こちらの記事も合わせてどうぞ↓

斎藤慎太郎王座と渡辺明棋王

叡王戦の準々決勝の初戦である本局。

勝てば準決勝進出となり、
叡王挑戦が見えてきます。

実は今期の叡王戦でベスト8まで
勝ち進んでいるタイトルホルダーは、
斎藤王座と渡辺棋王だけ

その二人がここで潰し合ってしまうのは、
なんとももったいないです。

 

斎藤慎太郎王座は
本戦で藤井聡太七段と金井恒太六段を破っており、
その分まで活躍してほしいところ。

渡辺棋王は2回戦で
竜王になる直前の広瀬章人八段(当時)
という強敵に勝っています。

また、渡部棋王は本局に勝つと通算600勝。

600勝すると将棋栄誉賞という賞が
授与されるので、
ひとつの区切りとなります。

 

本局ではどちらが「格上」として振る舞うかが、
まずは注目されました。

両者ともタイトルホルダーですが、
タイトルの「格」は
「王座」の方が上。

しかし、渡辺棋王の方が
実績も年齢も上です。

 

まず振り駒はタイトルの「格」に従って、
斎藤王座の振り先で行われました。

これでどちらが「格上」かは
明確になったかに思えましたが、
席に両者が座って向かい合った後も
斎藤王座はなかなか駒箱を開けません。

「そちらがどうぞ」という
ゆずり合い
があった後、
ようやく斎藤王座が駒箱に手を付けました。

斎藤王座が「格上」として振る舞うのが、
やはりあるべき姿だと私は思うので、
そこに落ち着いてよかったかなと思います。

両者がゆずり合う姿は、
真剣勝負の前のほほえましい光景でした。

一局の流れ:角換わりの最新形

振り駒の結果、渡辺棋王の先手に。

最近よくある角換わりの同型から、
渡辺棋王が前例のある仕掛け
攻めていきました。

その前例というのが、
先月行われた竜王戦第7局。

羽生さんの「通算100期か無冠」がかかった
非常に注目された一局で、
当然両対局者ともその進行は
完璧に頭に入っているでしょう。

プロ棋士がこぞって
研究を深めているであろう最新形
を、
渡辺棋王がぶつけたわけです。

タイトルホルダーどうしの対局らしく、
真っ向勝負という感じですね。

 

まずはどこまで前例通りに進むのか
注目でしたが、
斎藤王座が52手目に△2二歩という手を指して、
そこから竜王戦とは違う展開となりました。

先手が攻めて後手が受けに回る
相居飛車ではよくある展開となりましたが、
徐々に渡辺棋王の攻めが急所に入ってきます。

斎藤王座も必死に反撃するも届かず。

いつでも取れる桂馬を最後まで取らなかった
渡辺棋王の寄せが見事に決まり
勝ちとなりました。

 

斎藤王座としては
受けに回っている時間が長いうえに
終盤に入るころには大差になってしまい、
持ち味を発揮できない一局となりました。

斎藤王座の敗退は残念ですが、
本局では渡辺棋王が強すぎました。

渡辺棋王は最近勝っている姿しか見ていない
気がしていましたが、
これで10連勝のようです。

同時に通算600勝も達成して、
本当におめでたい勝利となりました。

解説と聞き手もタイトルホルダー

本局の解説は高見泰地叡王、
聞き手は渡辺愛女流王位です。

対局者二人がタイトルホルダーというだけでも
豪華だというのに、
さらに解説と聞き手までというのは
すご過ぎます。

高見叡王にとっては
自らへの挑戦を決めるトーナメント戦
解説をするわけで、
そういった状況というのは珍しいので、
興味深かったです。

また、このお二人の姿は
1月4日の「上州将棋祭り」で
私は実物を見ており、
こうしてまた画面越しに見るというのは
不思議な感覚もありました。

 

斎藤王座と高見叡王と渡辺女流王位は
同い年(25歳)
という縁もあります。

高見叡王は斎藤王座とも
渡辺女流とも交流が深いので、
面白いエピソードがどんどん出てきていました。

紹介されるメールも
高見叡王からうまく話を引き出すものが多くて、
いい盛り上がりでした。

まとめ

斎藤慎太郎王座と渡辺明棋王の
叡王戦について書きました。

準々決勝にはもったいない対戦カードでしたが、
結果は渡辺棋王の快勝でした。

渡辺棋王は昔から
冬の時期に強いため「冬将軍」と言われますが、
今期もそんな感じがします。

もうすぐ始まる王将戦と棋王戦の
ダブルタイトル戦も楽しみですね。

 

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

 

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

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