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羽生善治竜王vs広瀬章人八段、竜王戦七番勝負第7局の情報まとめ

 
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梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

羽生善治竜王vs広瀬章人八段の竜王戦七番勝負第7局

羽生善治竜王と広瀬章人八段の
竜王戦七番勝負はいよいよ最後の第7局。

羽生竜王がタイトル通算100期となるか、
それとも無冠になるかと注目されました。

結果は広瀬八段の勝ちとなって
新竜王が誕生し、
羽生さんは無冠に。

本局の情報をまとめました。

対局の情報まとめ

2018年12月20日、21日
第31期竜王戦七番勝負第7局
羽生善治竜王vs広瀬章人八段(先手)
山口県下関市「春帆楼」
持ち時間:各8時間
開始 9:00(20日)
封じ手時刻 18:00(20日)
終局 18:49(21日)
167手まで 広瀬八段の勝ち
消費時間
羽生:7時間59分
広瀬:7時間07分

 

1日目
<午前のおやつ>
羽生:栗のタルト
___ホットコーヒー
広瀬:栗どら
___お抹茶
<昼食>
羽生:鯛茶漬けとふく唐揚げ御膳
___
広瀬:とらふくのたたき丼御膳
___
<午後のおやつ>
羽生:芋羊羹
___お抹茶
広瀬:フランボワーズのムース
___ホット紅茶

 

2日目
<午前のおやつ>
羽生:あわ雪
___ホット紅茶(レモン)
広瀬:あわ雪
___お抹茶
<昼食>
羽生:とらふく寿司と茶そば瓦風
___
広瀬:ふくカツのカレー
___
<午後のおやつ>
羽生:わかめ餅と梅最中(梅寿軒)
___ホットコーヒー
広瀬:苺のショートケーキ
___ホット紅茶

 

現地の名物で対局者の注文にも
たくさん登場したのが「ふく」。

魚の「ふぐ」のことを現地では
「ふく」と呼ぶ
そうです。

 

2日目の広瀬八段の注文は「ふくカツのカレー」

それは「ふく」を揚げたカツが
カレーの上に乗っているもので、
なんとも豪華です。

ほかの料理もどれも豪華で、
とてもおいしそうでした。

羽生善治竜王は「通算100期」か「無冠」

この竜王戦七番勝負は
いつにも増して注目度が高かったですが、
その理由は羽生竜王の側の事情にあります。

羽生竜王がこの竜王戦でタイトルを防衛すれば、
「タイトル通算100期」という
大記録が打ち立てられます。

一方、負けてタイトルを失えば
27年ぶりの無冠となってしまうのです。

言ってみれば「100か0か」という状況で、
「通算100期」の記録を期待する人が多いために
羽生竜王の勝利を期待する雰囲気があったと言えます。

 

羽生竜王の「通算100期」を期待する空気がある中で、
広瀬八段としてはプレッシャー感じながらの
番勝負だったと思います。

しかし、広瀬八段は羽生竜王に
常に勝ち星で先行されながらも食らいつき、
ついに第7局に持ち込みました。

まず第1局と第2局は羽生竜王が勝ってリードし、
第3局と第4局を広瀬八段が勝って追いつき
第5局を羽生竜王が勝って防衛に王手、
第6局を広瀬八段が勝って最終局に持ち込む
という流れです。

一局の流れ:広瀬八段先手で角換わり

最終第7局は改めて振り駒。

先手の方が勝率が高い傾向があるので、
どちらが先手になるのか注目。

対局場のある下関市長の振り駒により、
広瀬八段の先手となりました。

 

戦型は第1局〜第4局でも採用された
「角換わり」

やはり両対局者とも
「決着をつけるならこの戦型で」
といったところでしょうか。

2日目の午後まで
互角の形勢のまま戦いが続く、
緊張感のある熱戦となりました。

 

しかし、2日目の午後4時50分ごろに羽生竜王が指した
118手目「△2二玉」でソフトの評価値が
1200点と初めて大きく差が開き、
広瀬八段が優勢となりました。

広瀬八段が109手目に「▲5六馬」と
じっと馬を活用したのが素晴らしい手
で、
そこからは広瀬八段が
ペースをつかんだようです。

羽生竜王も粘りますが、
広瀬八段は時間をあまり使わずに
羽生竜王を追い詰めていきます。

最近の広瀬八段は
優勢になってからはあまり時間を使わず
バシバシ指し進める
傾向があり、
大一番の本局でもその姿勢を貫いていました。

 

そして167手という超手数の末に、
ついに羽生竜王の投了となりました。

広瀬八段新竜王の誕生、
羽生さんは無冠に転落です。

ニコニコ生放送に藤井猛九段登場

ニコニコ生放送の出演者はこちら。

<1日目>
解説者:
青野照市九段
聞き手:
宮宗紫野女流二段
メールテーマ:
「八王子将棋クラブへのメッセージ」

 

<2日目>
解説者:
屋敷伸之九段
聞き手:
本田小百合女流三段
メールテーマ:
「あなたのライバル」

 

2日目には立会人の藤井猛九段が
現地から出演していました。

今回、解説の屋敷伸之九段と
藤井九段の間には、
面白い関係がありました。

竜王戦第6局では屋敷九段が「立会人」で
藤井九段が「ニコニコ生放送の解説」であり、
この第7局では
両者の立場がちょうど入れ替わっている
のです。

 

1日目の封じ手のときに
少し手間取っている様子

ニコニコ生放送でも放送されていたのですが、
そのときのことを
藤井九段は詳しく語ってくれました。

封じ手をする広瀬八段に「のり」を渡す直前に
藤井九段がフタを開けて確認したところ、
残りががほとんどなかったというのです。

封じ手のを書いた後に封をするために
「のり」は必要で、
のり付けがきちんとできないと
広瀬八段が困ってしまいます。

直前にそれに気づいて対処するとは、
藤井九段はさすがでした。

 

それから記録係に予備の「のり」を出してもらい、
それを広瀬八段に渡して
困った事態は避けられました。

やはり立会人の仕事は大事なんですね。

アベマTVの出演者は豪華

アベマTVの出演者はこちら。

<1日目>
解説者:
千葉幸生七段
青嶋未来五段
聞き手:
本田小百合女流三段
貞升南女流初段

 

<2日目>
解説者:
谷川浩司九段
中村太地七段
佐々木勇気七段
藤森哲也五段
聞き手:
山口絵理子女流二段

 

2日目のアベマTVの出演者はすごく豪華。

普段なら女流棋士の聞き手は2人いるのに、
今回は1人だけ。

男性棋士4人と女流棋士1人という、
見たことがない組み合わせでした。

谷川浩司九段と中村太地七段で解説する姿は
そうそう見られるものではないので、
貴重な機会となりました。

まとめ

本局は広瀬章人八段の勝ちとなりました。

その結果、広瀬八段は
8年前の「王位」以来のタイトル獲得

王位のタイトルを失って以来
安定した成績を残しながらも
目立った活躍をできなかっただけに、
この竜王位の獲得の喜びはひとしおでしょう。

 

一方、羽生さんは27年ぶりに無冠に。

七番勝負では勝ちが先行する展開でしたが
最後の最後にひっくり返されて、
かなり悔しいだろうと思います。

羽生さんにはタイトル通算100期を
ぜひ達成してほしいです。

有望な若手がひしめく中でタイトルに挑戦し、
そして奪取するのは大変ですが、
いずれ実現することを期待しています。

 

 

この第7局の直前の両対局者の
対局日程について整理したので、
こちらの記事も合わせてどうぞ↓

 

竜王戦の第4局、第5局、第6局については
こちらの記事に詳しく書いています↓

 

 

 

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将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

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