梅澤浩太郎のブログ。目標・理念は「スキルを進化させつづける人になる」。

永瀬拓矢王座vs久保利明九段、王座戦五番勝負は永瀬王座が初防衛

 
永瀬拓矢王座vs久保利明九段、王座戦五番勝負
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梅澤 浩太郎
1987年12月生まれ。群馬県在住。「スキルを進化させつづける人になる」を目標・理念として活動中。私の過去の経験や学んだことをまとめた電子書籍「失敗しない思考法」を今だけ無料でプレゼント中。「将棋マッチ」にて、将棋を教える仕事もしています。

永瀬拓矢王座vs久保利明九段、王座戦五番勝負

永瀬拓矢王座に久保利明九段が挑戦した
今期の王座戦五番勝負。

第5局までもつれこみましたが
昨日ついに決着し、
3勝2敗で永瀬王座が防衛しました。

私自身が振り飛車党ということもあって
特に注目していた今期の王座戦。

決着したいま、
あらためて振り返ります。

近年はタイトルの防衛が珍しい

まずは永瀬王座の視点から見てみましょう。

今回、永瀬王座が防衛に成功したわけですが、
近年のタイトル戦では挑戦者が勝つことの方が
圧倒的に多いので、
防衛したというだけでちょっと新鮮です。

 

ここ2年ほどは防衛に成功したのは
渡辺明さんだけ、
という状況がつづいていました。

あらためて調べてみると、
渡辺さん以外がタイトルを防衛したのは、
2018年6月に佐藤天彦名人(当時)が
羽生さんに勝って以来のこと。

「タイトルは防衛して一人前」
なんて言われたりしますが、
防衛することの難しさを
ひしひしと感じていたところです。

 

特に豊島さんは
防衛戦で3連続で負けています。

その豊島さんに
叡王のタイトルを奪われたばかりの
永瀬王座ではありますが、
2回目の防衛戦で防衛に成功

近年の将棋界の状況をふまえれば
大きな成果です。

永瀬王座は過密日程

第5局終了後のインタビューでは、
記者から永瀬王座に対し、
過密日程についての質問が多くありした。

今年度、永瀬王座は
過密な対局スケジュール
がずっとつづいています。

 

永瀬王座は今期、
棋聖戦と王位戦で
挑戦者決定戦まで進出

いずれも藤井聡太さんに敗れて
挑戦は実現しませんでしたが、
対局数は多いです。

 

さらに、
叡王戦と王座戦の
ダブルタイトル防衛戦
で対局がつづきました。

この2つのタイル戦は、
本来であれば時期は
かぶらないはずでした。

叡王戦は4月、
王座戦は9月に開幕する
タイトル戦ですので。

それが叡王戦の開幕が
6月末にずれこみ、
さらに持将棋が2回起こり、
しかも最終局まで決着がもつれたことで
王座戦と同時並行で進行することに。

今年度の対局数は
すでに34局にのぼっており、
全棋士中でダントツで最多です。

 

これには永瀬王座も過密日程で
「頭がおかしくなった」
と語るほどでした。

そんな状況で王座戦で結果を出したことは
本当にすごいことです。

永瀬王座は初のフルセットでの勝利

また、永瀬王座にとっては今回、
フルセットまでいったタイトル戦で勝てた
ということが大きな意味を持つようです。

永瀬王座は
タイトル戦でフルセットになったことが
過去に4回あったのですが、
いずれも敗れています。

2016年の棋王戦(対渡辺)、
2016年の棋聖戦(対羽生)、
2018年の棋王戦(対渡辺)、
2020年の叡王戦(対豊島)です。

たしかにフルセットを4回連続で負けると
精神的にもキツそうです。

 

しかし今回、
「フルセットになると勝てない」
という流れを断ち切り、
今回は最終局で勝利しました

終局後の永瀬王座は
ほっとした表情でうれしそうでした。

過密日程の中での初防衛、
しかも初のフルセットでの勝利ということで、
何重ものうれさがあったことでしょう。

久保九段の振り飛車へのこだわり

挑戦者の久保九段は、
挑戦が決まったときから
「振り飛車がタイトル戦でも
戦えるということを証明したい」

と振り飛車への思いを語っていました。

久保九段は振り飛車に強いこだわりがあり、
去年にはこんなインタビュー記事もあります↓

 

いまはプロの将棋界では
ソフトの評価値が
大きな影響力を持っています。

その評価値が
振り飛車にしただけで下がってしまう
ということもあって、
振り飛車を指さない棋士が増えています。

 

一方で、
アマチュア将棋界では
今も昔も振り飛車が大人気。

私自身もずっと振り飛車党です。

アマチュアの将棋ファンのためにも
振り飛車が活躍する将棋を見せたいという気持ちが
久保九段にはあるようです。

 

 

久保九段は
ソフトが振り飛車が悪い戦法だと
判断していることに違和感があって、
「振り飛車でも戦える」
ということを証明しようとしています。

私のようなアマチュア振り飛車党にとっては
久保九段のそうした姿勢はありがたくて、
応援しています。

今回、タイトル奪取がならなかったことで
久保九段は
「(振り飛車が戦えることは)証明できなかった」
と話していました。

でも、五番勝負の内容を見れば、
振り飛車は決して悪い戦法ではないことは
十分に証明できた
と思います。

 

そもそも、
振り飛車でタイトルに挑戦して
フルセットまで持ち込んだだけでも
すごいことです。

久保九段の熱い思いは
私を含む多くの
アマチュア振り飛車ファンに
感動をくれました。

久保九段の振り飛車での戦型選択

久保九段は五番勝負を通して
いろいろな振り飛車を見せてくれました。

久保九段の戦型と
勝敗を振り返ってみます。

 

第1局:負け
四間飛車+ミレニアム囲い

第2局:勝ち
中飛車+美濃囲い

第3局:負け
三間飛車+ミレニアム

第4局:勝ち
四間飛車+美濃囲い

第5局:負け
中飛車から囲う前に乱戦

 

 

色々な戦型が見られて、
とても見ごたえがあって
おもしろかったです。

振り飛車とミレニアム囲いを
組み合わせる
のは
この2年ぐらいで現れてきた
新しい指し方。

久保九段はその形に可能性を感じて、
この五番勝負で二度も試しました。

結果としてはどちらも負けでしたが、
新しい振り飛車がタイトル戦で見られて
私はワクワクしました。

 

全5局の中でも
特におもしろかったのが第4局。

永瀬王座が優勢になったものの
久保九段が粘りに粘って大逆転した
将棋でした。

永瀬王座は逆転負けをすることの少ない
手堅い将棋が持ち味です。

その永瀬王座に逆転勝ちをした粘りからは
久保九段の勝利への執念を感じました。

 

久保九段はタイトル奪取は
なりませんでしたが、
その姿は多くの将棋ファンの記憶に
残ると思います。

まとめ

今期の王座戦五番勝負は
永瀬拓矢王座が久保利明九段に勝ち、
防衛に成功しました。

永瀬王座にとっては
叡王戦と同時並行でタイトル戦を戦う過密日程。

その中でフルセットでの初の勝利、
そして初の防衛成功ということで
大きな結果を残しました。

久保九段としては残念な結果でしたが、
色々な振り飛車で熱戦を繰り広げ、
振り飛車への思いが
ものすごく伝わってきました。

両対局者の気迫がぶつかる
すばらしい五番勝負で、
観戦していてとてもおもしろかったです。

 

 

 

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