行方尚史八段vs菅井竜也七段、叡王戦本戦2回戦の情報まとめ

行方尚史八段vs菅井竜也七段、叡王戦

行方尚史八段と菅井竜也七段の
叡王戦本戦2回戦の対局。

前期ベスト4の行方八段が、
全棋士の中で
一番最後の登場となりました。

ただ、結果は菅井七段が
先手中飛車で快勝し、
行方八段は力を出しきれないまま敗退。

対局の情報をまとめました。

対局の情報まとめ

2018年12月25日
第4期叡王戦本戦 2回戦
行方尚史八段vs菅井竜也七段(先手)
東京・将棋会館「香雲」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 20:38
93手まで菅井七段の勝ち
消費時間
行方:3時間0分
菅井:1時間54分

夕食
行方:注文なし
菅井:豚のしょうが焼き(ライスなしの一品料理) (紫金飯店)

解説者:
高橋道雄九段
聞き手:
高浜愛子女流2級
メールテーマ:
「クリスマスプレゼント」

行方八段は夕食の注文はなし。

何か持参したものを食べたのかもしれませんし、
そもそも何も食べなかった可能性もあります。

菅井七段の注文は珍しくて、
「豚のしょうが焼き」の
一品料理を注文。

普通は定食で注文するところですが、
ライスが付いていると
量が多すぎるということなのでしょうか。

この疑問については
終局後のインタビューで
菅井七段が答えてくれました。

早指しで対局時間が短いので、
ライスもあると量が多いため
おかずだけで十分
ということでした。

また、あまり食べると
消化でエネルギーを使うとも。

菅井七段の普段の対局では
こういった注文は見たことがありません。

「15時対局開始、持ち時間3時間」という
叡王戦の独特なルールに対応するために、
工夫してこの注文をしていることが
うかがえました。

行方尚史八段と菅井竜也七段

行尚史八段は前期の叡王戦で
ベスト4に進出
したため今期は予選免除。

今期の本戦では抽選の結果
1回戦はシードとなったため、
2回戦の本局が初戦です。

今期の叡王戦では全棋士中で
一番最後の登場となりました。

行方八段が今期の叡王戦に
並々ならぬ思い入れがあることは、
こちらの白鳥士郎さんの
インタビュー記事を読むとわかります↓

白鳥士郎さんのインタビュー記事は
どれも素晴らしいのですが、
その中でも私が特に印象的だったのが
この行方八段の記事です。

「本戦進出者は32人にすればいい」

「予選から番勝負まで全局、持ち時間は1時間でいい」

「対局中に休憩があるのはフェアではない」

「タイトル戦は1日2局、十五番勝負でやる!」

行方八段がこういった主張をしているのを読んで、
すごい衝撃を感じました。

棋士が棋戦の制度について
こんなふうに自分の意見を表明している姿
を見たのは
初めてだったからです。

しかも、行方八段はこのインタビューの場で
勢いで話してしまったというわけではなく、
将棋連盟に対して自らの意見を提出したとのこと。

これらの行方八段の意見は
棋士の間でも話題になってるようで、
昨日の叡王戦の解説の渡辺棋王も言及していました。

私も、本戦のトーナメント表の決め方は
おかしいと感じていたので、
行方八段が代弁してくれてスカッとしました。

今期のトーナメントで一番違和感を感じたのが、
予選免除棋士である
佐藤天彦名人と中村太地王座(当時)が1回戦で戦って、
勝者が渡辺大夢五段と当たる組み合わせ。

こういった組み合わせが発生しうる
トーナメント表の決め方は、
あまりにも「クジ運」の要素が強すぎます

行方八段のように
正式に意見を表明する棋士がいてくれるおかげで、
来年の叡王戦の制度は変わるかもしれません。

行方八段が叡王戦の制度に
ここまで強い思いを抱いているのは、
前期に「七番勝負まであと1勝」の位置まで
勝ち進んだ
からこそでしょう。

「今期こそはタイトル挑戦」の思いは、
人一倍強いはずです。

一方の菅井竜也七段。

本戦トーナメントの1回戦で
難敵である羽生善治竜王(当時)に勝って、
2回戦に進出
してきました。

せっかく羽生竜王に勝ったのですから、
そう簡単に他の棋士に
潰されたくはないでしょう。

今年、王位のタイトルを失った菅井王位としては、
あまり間をおかずに再びタイトルを
獲得したいという思いが強いはずです。

両者の過去の対戦成績は
行方八段の1勝、菅井七段の4勝です。

菅井七段が序盤から工夫した振り飛車を見せて、
居飛車本格派である
行方八段をほんろうする展開が多いようです。

本局はどうなるでしょうか。

一局の流れ:菅井七段の先手中飛車

振り駒で先手となった菅井七段は
初手「▲5六歩」から中飛車へ。

菅井七段は先手番では
初手「▲5六歩」と突く将棋を続けて指しており、
本局でなんと17局連続

「どうしても中飛車が指したいんだ」
という強い意志を感じます。

1回戦で羽生竜王を倒したときも
先手中飛車でした。

行方八段は玉側の端の位を取り、
金銀が低い陣形からさばきを狙います。

お互いに飛車を浮き、
細かい駆け引きを経て
先手の一歩損で角交換に。

まだまだ互角の局面に見えましたが、
実はこの時点で
形勢に大きな差がついていた
ようです。

夕食休憩前の中盤の局面で、
菅井七段が優勢。

行方八段が感想戦で
「夕食休憩のところではどうしようもない」
と語った通り、
粘りようのない局面に
なってしまったようです。

それ以降も50手ほど対局は続いたのですが、
勝負どころが作れないまま
行方八段の投了

菅井七段の快勝となりました。

行方八段としては、
前期の悪夢を繰り返すような展開。

前期の「七番勝負まであと1勝」
という対局でも、
金井恒太六段を相手に
早い段階で形勢を損ねて、
そのまま負けてしまった
のです。

「何やってんだ…」という
行方八段のボヤキが聞こえてくるような
一局でした。

勝利者インタビューで菅井七段は
「今年は散々な一年だった」
と振り返っていました。

「王位」のタイトルを失いましたし、
「角のワープ」の反則負けもあったので、
そう言いたくなるのもわかります。

でも、年内最後の対局である本局に勝ち、
叡王戦で準々決勝に進めたのは
1年の締めくくりとしては最高でしょう。

最後の最後に良いことがあって、
よかったですね。

高橋道雄九段の解説

本局の解説は高橋道雄九段。

お便りを読むコーナーになって、
最初に取り上げられたのが
高橋九段に対する
「今年一番面白かったアニメは何ですか」
というメール。

高橋九段の解説のときには、
こういった話題が定番です。

高橋九段はイキイキとして、
この秋冬のアニメとマンガについて
語っていました。

年配の棋士で、
これだけニコニコ生放送になじんでいる人は
他にはいないですよ。

やはりアニメ好きだと
ニコニコとの相性がいいですね。

そんな高橋九段。

最近は小学生などへの指導の時間を増やしており、
1日に4件も回ることがあるそう。

しかも本の執筆の仕事もあり、
とにかく時間がない。

そこで時間を作り出すため、
長年続けてきた
一対一の研究会「vs」を
すべて終了させた
そうです。

「えっ、そこを削っちゃうの」と
私も他の視聴者も驚きのコメント。

将棋の普及に力を入れてくれるのは
うれしいことなのですが、
「vs」をやる時間もないというのは
気の毒に感じました。

ただ、今回の高橋九段の場合は、
その話の前にアニメやマンガについて
たくさん語った後だったので、
「アニメとマンガを少し我慢した方がいいのでは」
とも思ってしまいました。

まとめ

本局は菅井七段の快勝となりました。

1回戦では羽生竜王を破っており、
勢いを感じます。

次局は渡辺大夢五段との対局ですが、
どんな将棋になるか楽しみです。

一方の行方八段は
力を出しきれないまま負けてしまい、
しかもその展開が前期と似ているので、
精神的なダメージがかなり大きそうです。

年末年始で気分を切り替えて、
また来年に良い将棋を見せてほしいですね。

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

この記事を書いた私、梅澤浩太郎は
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