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「これがかりんの集大成だ」将棋フォーカスの伊藤かりんさんの特集

 
将棋フォーカス「これがかりんの集大成だ」の伊藤かりんさん
この記事を書いている人 - WRITER -
梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

将棋フォーカス「これがかりんの集大成だ」の伊藤かりんさん

「これがかりんの集大成だ」
という特集が
「将棋フォーカス」内で
放送されました。

伊藤かりんさんが
今月までで番組の司会を
交代するにあたっての企画。

とても素晴らしい
内容だったので、
私の感想を交えつつ
紹介します。

なお、冒頭のイラストは自作です。

「これがかりんの集大成だ」の特集

「将棋フォーカス」
Eテレの番組。

毎週日曜の
午前10時から10時半までの
30分間放送され、
将棋ファンには
長年おなじみです。

 

その将棋フォーカスで
司会を勤めていたのが
伊藤かりんさん、
山崎隆之八段、
中村太地七段
の3人。

ところが、
この3人が
3月17日放送分までをもって
出番を終え、
他の人に交代することが
発表されたのです。

 

そこで、
3月10日の将棋フォーカスでは
「これがかりんの集大成だ」
というタイトルで
特集が組まれました。

将棋フォーカスに
出演しながら
将棋が上達してきた
かりんさん。

その締めくくり
としての特集です。

伊藤かりんさんと「将棋フォーカス」

伊藤かりんさんは
2015年4月から
将棋フォーカスの
司会をしています。

伊藤かりんさんは
アイドルグループ
「乃木坂46」のメンバー。

それまでも
Eテレの将棋番組は
ありましたが、
アイドルグループから
司会者を起用するのは
はじめてのこと。

 

アイドルに
将棋番組の司会が
できるのかと
初めのころは
私は少し不安に
見ていましたが、
実際は
まったく問題なかったです。

回を重ねるごとに
司会者ぶりは上達。

さらに将棋も
どんどん強くなって
いきました。

 

番組に出演し始めた当初は
中村太地さんが
「5級ぐらい」と判断。

それが約3年後の
2018年3月には
森内俊之九段と対局し、
「初段」と認定され、
免状も授与されました。

 

そんなかりんさんの
上達に役立ったのが
番組内の特集の
「武者修行シリーズ」

かりんさんが
学校の将棋部などを訪れて、
真剣に将棋を指すというもの。

たまに放送される
「武者修行シリーズ」は、
かりんさんの出演が
長く続くとともに
回数を重ねました。

 

結果、ここまでの
「番組公式戦」は
なんと全28局。

かりんさんの
15勝13敗という成績です。

そして最終戦となる
29戦目の舞台が、
用意されました。

それこそが
「これがかりんの集大成だ」
なのです。

対局相手は斎藤慎太郎王座

相手として選ばれたのは
斎藤慎太郎王座

現役のタイトルホルダーが
登場するとは、
なんとも豪華です。

でも、なぜ斉藤王座が
相手なのかというと、
そこには中村太地七段が
関わっているようです。

 

昨年の9月に
斉藤慎太郎さんは
中村太地王座(当時)を
破って「王座」の
タイトルを奪取
しました。

中村七段も
将棋フォーカスの
司会者です。

中村さんが
タイトルを獲ったときには
番組内でお祝いしたり
していたのに、
そのタイトルが
斉藤王座に
奪われてしまったのです。

 

対局前のインタビューでも
かりんさんは
「先日、
我らが将棋フォーカスチームの
太地先生が
倒されてしまったので」

と語り、
タイトル奪取のことを
かなり意識している
様子でした。

かりんさんが
斉藤王座に勝てば
中村七段の
「かたき討ち」
となるように、
対戦が組まれたわけです。

さて、
結果はどうなるでしょうか。

NHK杯そっくりの対局

「これがかりんの集大成だ」で
面白かったのが、
対局の舞台。

将棋フォーカスの
直後の時間帯に行われる
「NHK杯テレビ将棋トーナメント」
とそっくり
だったのです。

 

将棋盤と駒を含む
対局場のセットを
そのまま使うことはもちろん、
番組の構成も
かなり忠実に再現。

司会・聞き手の
藤田綾女流二段が
あいさつ
するところから
始まって、
駒を並べる様子を流しながら
両対局者を
紹介するところも同じ。

 

そこには
遊び心があって、
斎藤王座の紹介では、

「好きなアイドルは
乃木坂46。

得意料理は
パスタ全般です。」

という普段はない情報が。

それでも
藤田女流の声は
いつもどおりの
真面目な感じだったのが
面白かったです。

 

伊藤かりんさん
についての紹介は

「好きな棋士は
藤井猛九段とのことです。」

と締めくくられました。

その直後、
映像が解説場に切り替わり、
解説者として
その藤井九段が登場。

藤井猛ファンの私としては、
かりんさんが好きな棋士として
藤井猛九段を
挙げてくれたことが
うれしかったです。

しかも、その藤井九段が
自分の対局を
解説してくれるのですから、
かりんさんがうらやましい。

 

他に細かいところだと、
大盤に貼り付けてある
名札にも注目。

斎藤慎太郎王座が
通常どおり「斉藤」
なのに対して、
伊藤かりんさんは
なぜか「かりん」
ファーストネームを使用。

そんなところにも
遊び心がありました。

 

短い時間の中に
たくさんの楽しい場面が
あった後、
いよいよ対局開始です。

一局の流れ:「二枚落ち」の熱戦

対局は真剣そのもの。

本物のNHK杯のような
緊張感でした。

この対局の手合は
「二枚落ち」

斉藤王座の方は
「飛車」と「角」は
なしで戦うハンデです。

 

斉藤王座は最初から
一手30秒以内なのに対し、
かりさんにだけ
持ち時間が15分あり、
時間でもハンデ
ありました。

対局が始まると、
かりんさんは
「師匠」と慕っている
戸辺誠七段から教わった、
「銀多伝」という
形に組みます。

これは定跡どおりで
森内九段との
対局でも指しており、
かりんさんも
慣れた指し方。

 

それに対して、
斉藤王座は
よくある定跡を
外してきました。

かりんさんにとっては
経験の少ない形
なってしまったはずですが、
かりんさんは
ひるむことなく
積極的に攻めます。

角を捨て、
さらには飛車を捨てて、
どんどん攻め込んで
いきました。

それは無理な攻めではなく
良い手の連続で、
うまく敵陣を突破

かなりいい感じです。

 

しかし、
そのあたりで
持ち時間が
なくなってしまいました

そこからはかりんさんも
一手30秒以内に
指さなければいけません。

「武者修行シリーズ」では
持ち時間がなくなると、
とたんに悪手を指してしまう
ことが多かった
かりんさん。

しかし、
この対局では
決定的な悪手は指さずに
持ちこたえます。

とはいえ、
最善手を指し続けることは
さすがにできず、
小さなミスが出て、
斉藤王座が
実力を発揮する余裕が
生まれてしまいました。

 

そうなってしまうと、
さすがに
タイトルホルダーは強いです。

かりんさんの
ミスをとがめて逆転。

そうなると、
実力差がある対局では
もう一度逆転することは
まずありません。

斎藤王座の
竜を使った攻めが厳しく、
斉藤王座が勝利。

139手の大熱戦でした。

 

感想戦では
藤田女流と藤井九段が
両対局のそばに登場し、
そんなところも
NHK杯そっくり。

放送時間が
限られているので、
対局や感想戦の様子は
編集されて
短くなっていました。

とはいえ
対局のポイントの局面は
カットされずに
きちんと残っていて

テンポよく
将棋が進行したので
とてもよかったです。

それでも、
カットされたところで
どんな指し手があったのかも
気になるので、
ぜひノーカット版も
見てみたいと思いました。

かりんさんの対局姿は好印象

これで伊藤かりんさんの
「番組公式戦」の
通算成績は、
15勝14敗

ギリギリで勝ち越すという、
いい感じの成績で
終えることになりました。

 

最後は負けはしましたが、
「これがかりんの集大成だ」
と言うのにふさわしい、
素晴らしい将棋だった
と感じました。

また、今回の特集を通じて、
かりんさんが
番組のスタッフや出演者から
愛されているんだな、
ということが
伝わってきました。

アイドル活動で忙しい中、
ここまで将棋が上達した
かりんさんは
素晴らしいなと思います。

 

かりんさんの対局中の姿は
いつも真剣で、
演技ではない
「本気で将棋を指している女性」
の姿が表れていて、
とても好印象でした。

そんなありのままの姿を
伝え続けた、
「将棋フォーカス」
という番組の姿勢も
いいですね。

まとめ

将棋フォーカスの
「これがかりんの集大成だ」
について紹介しました。

伊藤かりんさんの
4年間の「集大成」
としてふさわしい、
素晴らしい特集でした。

 

かりんさんの
番組司会の出番は
あと1回分だけあります。

来週がいよいよ最後。

少し寂しいところですが、
どんな締めくくりとなるのか
見逃せません。

 

 

 

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