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将棋の反則負けは厳し過ぎる~全国大会での先輩の「反則負け」~

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将棋の反則負けは厳しすぎるのではないか、
というのが私の意見です。

将棋では対局者の「マナー違反」などに対して
ペナルティを与える方法がないため、
ちょっとしたことでも「反則負け」になります。

何か他の処分はないものでしょうか。

大学将棋の全国大会で
将棋部の先輩が「反則負け」にされたことが、
私には忘れられません。

目次

将棋の反則負け

将棋の反則負けには色々あります。

一番多いのは「二歩」で、
テレビ放送される「NHK杯」での
プロでの対局でもたまに起こります。

「二歩」のように
明確にルールで禁止されていることであれば、
反則負けになるのは納得です。

ただ、ときどき問題となるのが、
対処がルールでは定められていない行為

ルールとして決められていなくても、
その場の判断で「反則負け」とされることもあります。

プロではなくアマチュア将棋ですが、
私が大学生のとき(約10年前)の大会で
将棋部の先輩が「反則負け」となった話を紹介します。

私はその場にはいなかったのですが、
部員の間で悔しさとともに共有された話です。

対局時計に関して起きた「反則負け」

将棋の反則負け

その「反則」は、大学将棋の全国大会で起きました。

毎年12月に三重県の四日市市で行われる団体戦で、
「学生王座戦」とも呼ばれる
大学将棋の最高峰の大会です。

学生自らの手によって運営されているのが特徴で、
地区予選を勝ち抜いた10大学による総当たり戦が
毎年繰り広げられます。

会場は各大学の「ぜったいに負けない」という気迫に満ち、
独特の緊張感があります。

そんな中で、その「反則」は起きました。

反則の内容は
「右手で指して、左手で対局時計を押した」
というものです。

これはどういうことか、
「対局時計」になじみのない人には
説明が必要でしょう。

対局時計のマナー

プロの対局とは違い、
アマチュアの大会では「対局時計」を使用します。

プロの対局のような持ち時間を計測してくれる
「記録係」の人がいないので、
一手指すたびに対局時計を押して、
持ち時間をカウントするのです。

相手が時計を押してから
自分が時計を押すまでの時間が
消費時間となります。

一手指した後に時計を押すとき、
駒を動かした手と同じ手で時計を押すのが
「マナー」
です。

つまり、右手で駒を動かしたのであれば、
右手で対局時計を押さないといけません。

このやり方がマナーとされているのには、
理由があります。

もし右手で指しつつ左手で対局時計を押せば、
駒がまだ手から完全に離れていない、
つまり着手が完了していない状態で
時計を押すこともできます。

そうすると、右手だけを使った場合よりも
何秒か時間を得することができるのです。

そういうズルをなくすために、
「駒を動かすのと対局時計を押すのは同じ手で行う」
というマナーがあるわけです。

先輩が「反則負け」になったとき

以上の対局時計に関するマナーを踏まえたうえで、
先輩が反則負けになったときの状況を見てみます。

先輩の対局は
秒読みの終盤戦となっていました。

学生王座戦の場合、
持ち時間を使い切った後は一手60秒の秒読みです。

秒に追われる中、
先輩は指そうとしたときに
駒を床に落としてしまいました

時間内に着手しなければ時間切れ負けです。

慌ててイスから離れて、駒を拾って着手。

そのとき、体勢を立て直しながら、
反射的に空いていた方の手で
対局時計を押してしまった
のです。

駒を落としたものの時間内に無事に指せたので、
そのまま対局が続行されようとしていました。

ただそこで、観戦していた相手の大学のOB
「右手で指して、左手で対局時計を押した」ことを
対局者に指摘。

対局は中断されて、学生将棋連盟の理事長が呼ばれました。

そこで他大学の学生である理事長の裁定で、
「反則負け」と決められた
のです。

対戦相手は先輩の動作に違和感を感じることはなく、
「対局を続けてもいい」と言ったのですが、
その対局が再開されることはありませんでした。

「反則負け」となるかは状況による

将棋の反則負け

「指したのと同じ手で時計を押す」というのは
対局の「マナー」です。

例えば、何度注意されてもこのマナーを無視して、
「右手で指して、左手で対局時計を押す」
ということを続けたのだとすれば、
それは「反則負け」にされても仕方がないでしょう。

しかし、たった1回だけ
「右手で指して、左手で対局時計を押した」
というだけで反則負けにされる
というのは、
私は納得がいきません。

私の大学の他の部員も同じ気持ちでした。

これが起きたのが地域で行われるような
小さな将棋大会なのであれば、
「反則負け」にはならなかったでしょう。

対局相手や運営者から
「駒を動かした手で対局時計を押すのがマナーなので、
次から気をつけてくださいね」
注意される程度で済むところです。

ただ、「学生王座戦」には尋常ではない緊迫感があり、
その空気の中では「マナー違反」では
済まされなかったようです。

その場の裁定を依頼された学生将棋連盟の理事長としても、
そこで何のおとがめもしなければ
「右手で指して、左手で対局時計を押す」
という行為を認めることになってしまいます

きちんと「けじめ」をつけるためには、
「反則負け」にする以外にはなかったのでしょう。

その場の理事長の判断としては妥当だと思うので、
その人を責めるつもりはありません。

「反則負け」か「おとがめなし」しかない

私が思うのは「反則負け」以外に、
「何らかのペナルティを与える」という
方法はないものか、ということです。

もちろん、先輩の行為はマナー違反であり、
非難されても仕方がないとは思います。

でも、「即、反則負け」というのは、
いくらなんでも厳し過ぎる
と思うのです。

現在の将棋界には、対局中に起こった問題に対して
プロアマ問わず「反則負け」か「おとがめなし」しか
選択肢が用意されていません。

その中間になるような処分が
あってもいいのではないかと思うのです。

プロの場合、対局に遅刻した場合は
「遅刻した時間の3倍を持ち時間から引く」
というのがルールとして決められています。

それと同じように、
「反則負け」以外の処分
あらかじめ用意しておくことはできないものか。

例えば先輩の対局時計の件であれば、
「1回は見逃すが、2回目は反則負けにする」
とかどうでしょう。

あるいは、
「マナー違反の行為をしたら持ち時間は0として、
秒読みの時間も通常の半分にする」
というのも実行可能な方法です。

色々考えるのですが、
誰もが納得する処分というのは難しいですね。

まとめ

先輩の「反則負け」について紹介しました。

この件がなければ、私は反則負けについて
「悪いことをすれば負けになって当然だ」
という程度の意識しか持たず、
それ以上深くは考えることはなかったでしょう。

みなさんは将棋の反則負けについて、
どう考えるでしょうか。

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