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高見泰地叡王vs永瀬拓矢七段、叡王戦第4局の情報まとめ

 
高見泰地叡王vs永瀬拓矢七段、叡王戦第4局
この記事を書いている人 - WRITER -
梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

高見泰地叡王vs永瀬拓矢七段、叡王戦第4局

叡王戦第4局は
挑戦者の永瀬拓矢七段が
シリーズ二度目の「横歩取り」を採用。

高見泰地叡王の攻めにうまく対応し、
じわじわとリードを広げて勝利。

七番勝負を4勝0敗として
タイトル奪取となりました。

決着局となった本局の情報まとめです。

対局の情報まとめ

叡王戦七番勝負第3局
2019年5月11日
高見泰地叡王(先手)vs永瀬拓矢七段
広島県廿日市市「みやじまの宿 岩惣」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 14:00
終了 20:23
132手まで永瀬七段の勝ち
消費時間
高見:3時間00分
永瀬:2時間47分

 

<昼食>
高見:広島牛御膳(広島牛鍬焼き・牛しぐれ煮の櫃まぶし)
___名物穴子重(ミニ)
___卸し蕎麦
___ウーロン茶
___レモンサイダー
永瀬:穴子重御膳(ミニ穴子重・卸し蕎麦)
___広島重御膳
___ウーロン茶
___みかんジュース
___ホットコーヒー

 

<おやつ>
高見:濃厚カスタードのさくっとシュー
___プレミアムロールケーキ
___バスチー-バスク風チーズケーキ
___リンゴジュース、レモンサイダー
___ホットコーヒー
永瀬:ビターチョコエクレア
___とろけるティラミス
___もっちりとした白いたい焼き
___みかんジュース、リンゴジュース
___ホットコーヒー

 

<夕食>
高見:瀬戸の握り寿司御膳
___みかんジュース
___レモンサイダー
永瀬:広島牛石焼御膳
___みかんジュース
___ホットコーヒー

 

<ニコニコ生放送>
解説者:
渡辺明二冠
聞き手:
伊藤沙恵女流三段

 

昼食は両対局者とも
2人前はありそうな量を注文。

大食い対決のような光景は、
今期の叡王戦ではもはや恒例です。

 

本局でもニコニコ生放送の視聴者向けに、
おやつに関するクイズが出題されました。

両対局者はローソンの
「ウチカフェスイーツ」から
3種類ずつおやつを注文。

それをふまえて、
「対局者が選んだおやつ6つの中で
最初に食べるおやつを予想して
コメントを書き込む」

というクイズでした。

 

おやつが運ばれると、
対局者がおやつを食べ始めるまで、
画面は対局者の様子を
写しっぱなし。

しばらくして
永瀬七段がおやつに手を伸ばし、
「もっちりとした白いたい焼き」
をパクリと食べて、これが正解。

いったいこれは何の番組だっけ
という感じでしたが、
新しい将棋観戦の楽しみ方で
面白かったです。

追い込まれた高見叡王

叡王戦七番勝負は、
第3局まで終えて
永瀬七段の3連勝

高見叡王はあと1敗で
タイトル失冠という状況に
追い込まれました。

対局前の両対局者へのインタビューでは、
永瀬七段がいつも通りの様子なのに対し、
高見叡王はかなり暗い雰囲気。

3連敗で追い込まれているので、
大きなプレッシャーを感じている
様子でした。

 

高見叡王は第1局のときから、
防衛戦を戦う心境は
初タイトルを目指した去年とは違っており、
それが将棋にも影響しているということを
語っていました。

タイトルを失うかもしれない、
この第4局。

高見叡王が
心理面で追い込まれているということが、
視聴者にも伝わってきました。

一局の流れ:永瀬七段が用意の新手

本局は高見叡王の先手番。

後手番の永瀬七段が
「横歩取り」の戦型に
誘導しました。

この後、
対局者の間では駆け引きがあったのです。

 

「横歩取り」は
第2局で永瀬七段が勝った作戦なので、
それを再びぶつけてきたというところ。

その第2局と同じように進めては、
結果も同じになってしまいます。

高見叡王としては、
永瀬七段が「横歩取り」に
誘導してきた場合に備えて
第2局からの修正案が
用意してあったはずです。

その高見叡王の用意の一手が
注目されたところでしたが、
先に第2局とは違う手を指したのは
意外にも永瀬七段の方でした。

30手目に
永瀬七段が△3四飛と新手を指して、
そこから第2局とは
違う展開となったのです。

高見叡王としては、
用意していたはずの修正案を
見せることにならなかったので、
意外に思ったかもしれません。

ともあれ、
永瀬七段は自分の研究済みの展開に
高見叡王を引きずり込むことに
成功しました。

 

対局開始から両対局者とも
ものすごい早指しだったので、
この永瀬七段の新手が指されるまでの時間は
対局開始からわずか10分ほど。

意地と意地のぶつかり合いのような、
バチバチとした10分間でした。

「横歩取り」の作戦については
こちらの記事も合わせてどうぞ↓

 

本局では高見叡王が
積極的に攻めていく指し手
目立ちました。

カド番に追い込まれている
高見叡王ですが、
気持ちで負けないように、
本局では積極的にいこうと
決めていたのかもしれません。

対する永瀬七段は、
もともと受けに回ることを
苦にしない気風。

丁寧に高見叡王の攻めを
受け止めていきます。

「横歩取り」で始まった本局でしたが、
永瀬七段が美濃囲いに囲って、
まるで振り飛車のような形になりました。

永瀬七段はプロデビュー当時は
振飛車党だったので、
指し慣れた形でもあり、
力が発揮できそうな展開です。

 

高見叡王の攻めは
思うように永瀬七段に
ダメージを与えられず、
逆に反撃をされると厳しい形に。

午後6時からの
夕食休憩に入るころには、
高見叡王が苦しい局面になりました。

高見叡王は粘ったものの、
逆転には至らず。

あまり危険な局面になることもないまま、
永瀬七段がきっちり勝ちきりました。

大盤解説会と対局後の高見叡王

現地大盤解説をメインで担当したのは
山崎隆之八段と糸谷哲郎八段。

現地の広島県出身で同門
お二人の担当で、
会場は大いに盛り上がっていました。

大盤解説会の会場は
山崎八段が4年半前に
結婚式を挙げたホールとのことで、
すごい偶然。

解説会の冒頭には「DJダニー」
コーナーがあったり、
夕食休憩の時間には
「宮島の街ぶら」の映像があったりと
サービス精神が満点でした。

 

そんな大盤解説会場は、
対局を終えた両対局者の登場で
雰囲気が一変。

なにしろ、
高見叡王が暗く落ち込んでいたのです。

対局者にコメントを求めたい山崎八段は、
高見叡王の心情を気遣おうとして、
何を言っていいのかわからない様子。

そうこうしているうちに
涙をこらえきれなくなった高見叡王が
舞台袖にいったん引っ込んだりして、
こちらがもらい泣きしてしまうような状況。

最後は山崎八段にムチャ振りされた
糸谷八段が高見叡王に優しくコメントを促し、
高見叡王もなんとか言葉を出せました。

 

ニコニコ生放送の解説は
渡辺明二冠。

大盤解説会の中継の後、
渡辺二冠は高見叡王の心情を
冷静に分析して、
叡王の気持ちをうまく代弁してくれていました。

渡辺二冠は
タイトルを失った経験が
何度もある棋士だからこそ、
その言葉には説得力がありました。

高見叡王の様子を見た直後では、
何を言ったらいいのかわからなくなる
解説者も多いと思います。

渡辺二冠が解説でよかったです。

永瀬七段は初タイトル獲得

永瀬七段は念願の初タイトル獲得

もちろんうれしいはずですが、
そういった感情はあまり表に出さず、
いつも通りの様子でした。

感情があふれて抑えられない
高見叡王とは対照的です。

 

感想後の単独インタビューでは
タイトル獲得はひとつの結果
と割り切っており、
父親など周囲の人に
わざわざ報告するほどのものでもないと
語っていました。

今回の結果に満足せず、
さらに上を目指していく永瀬新叡王。

これからどんな活躍を
見せてくれるでしょうか。

まとめ

叡王戦第4局は永瀬七段の勝利。

「横歩取り」の戦型から
新手を指してペースを握り、
しっかり勝ちきった将棋でした。

これによって、
叡王戦七番勝負は
4勝0敗で永瀬七段のタイトル奪取。

高見叡王は初の防衛戦でしたが、
1勝もできないままの失冠となりました。

もっと叡王戦の対局が
見たかったところですが、
昨年に続いてのストレート決着となり、
持ち時間1時間の対局は
行われることはありませんでした。

それはまた来年の叡王戦のお楽しみです。

 

 

叡王戦七番勝負の記事はこちら↓

 

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

 

 

 

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