永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦第3局の情報まとめ

永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦第3局

永瀬拓矢七段と
菅井竜也七段による
叡王戦挑戦者決定戦第3局。

第1局と同じように
先手番の菅井七段の中飛車穴熊に
永瀬七段が居飛車穴熊で対抗。

永瀬七段が中盤で優勢になって
危なげなく勝ちきり、
高見泰地叡王への
挑戦を決めました。

第3局のまとめです。

第1局と第2局については
こちらの記事をどうぞ↓

対局の情報まとめ

叡王戦挑戦者決定三番勝負第3局
2019年2月22日
永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段(先手)
東京・将棋会館「特別対局室」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 21:48
158手まで永瀬七段の勝ち
消費時間
永瀬:2時間57分
菅井:3時間00分

夕食
永瀬:ミックス雑炊(納豆入り)+からあげ3個(みろく庵)
菅井:豚肉のしょうが焼き(単品)(紫金飯店)

解説者:
糸谷哲郎八段
聞き手:
中村桃子女流初段

両対局者の夕食は、
おなじみの注文。

ですが、永瀬七段はいつもの
ミックス雑炊(納豆入り)に加えて、
本局ではからあげも追加

第2局では
秒読みで時間がない中で
ドーナツなどを食べ、
必死にエネルギーを補給していた
永瀬七段。

後でそんなに食べる必要が
あるのであれば
夕食時にもっと食べておこう
と考えたのかもしれません。

やはり雑炊だけでは、
パワー不足な印象が
ありますからね。

でも、夕食のカロリーを
もっと増やしたいのであれば、
チキンカツ定食など
もっとガッツリしたものを
注文するという手もあるはず。

そうではなくて、
ミックス雑炊(納豆入り)には
こだわりつつ、
追加注文でパワー不足を補う
というのは、
面白い対策です。

対する菅井七段は、
本局でも豚肉のしょうが焼きの
単品を注文。

ライスは食べないということを
変えません。

カロリーをどんどん補給する
永瀬七段とは対照的です。

菅井七段は
3日前に行われた第2局でも
この夕食を注文して、
そして勝ちました。

本戦では
これを食べて勝ち進んできた
という流れもあり、
縁起がいい注文です。

いよいよ最終決戦

叡王戦の挑戦者決定戦は
1勝1敗となり、
いよいよ最終局まで
もつれこみました。

本局の勝者が
高見泰地叡王に挑戦
し、
七番勝負を戦います。

永瀬七段と菅井七段は同い年で、
しかも奨励会入会が同期という
昔からのライバル関係。

そして、高見叡王も
二人と年齢が近くて、
若手どうしの対決のタイトル戦
となることは
すでに決まっています。

あとは永瀬七段と菅井七段の
どちらが挑戦者となるか。

永瀬七段は過去2回
タイトルに挑戦しましたが、
羽生善治棋聖と渡辺明棋王に敗退。

タイトルを獲得したことは
これまで一度もありません

一方、菅井七段は
最初の挑戦で羽生善治王位に勝って
「王位」のタイトルを獲得。

しかし、そのタイトルを
翌年に豊島将之さんに奪われ、
5ヶ月ほど前に
無冠
になっています。

永瀬七段としては
菅井七段に先を越されて
悔しいですし、
菅井七段としては
タイトルをすぐに
取り戻したいところ。

どちらもタイトル獲得への
思いは強いです。

そして、タイトルは
もう見えるところにあります。

負けたら即終わりの
強敵ばかりのトーナメントを
これまで勝ち上がってきて、
本局にさえ勝てば
あとは高見叡王を倒すだけ。

気合が入る一局です。

本局は最終局なので、
改めて振り駒が行われました。

結果、菅井竜也七段の先手に。

通常は先手番の方が
有利とされていますが、
この挑戦者決定戦では
ここまで2局とも
後手番が勝っています

その流れを考えると、
先手番になっても
喜んでいいものかどうか
微妙な感じ。

振り駒から数分後には
対局開始です。

一局の流れ:第1局と同じ相穴熊

先手の菅井七段の作戦は
「中飛車」

この戦法を武器に
叡王戦を勝ち上がってきました。

第1局では敗れましたが、
最終局で頼りにするのも
この戦法です。

対する永瀬七段の対策は
「居飛車穴熊」

それを見た菅井七段も穴熊に組んで、
「相穴熊」となりました。

お互いにがっちり固く囲って、
戦いが起きる前から
今日も長い戦いになることは
間違いないという感じです。

実はこの展開は、
第1局とまったく同じ

どちらが先に
第1局とは違う手を指すかが
注目ポイントでしたが、
それは菅井七段でした。

第1局では菅井七段が
負けたので、
菅井七段から手を変えるのは
自然な流れです。

その後、
飛車と角の交換が行われて、
派手な展開に。

互角のさばき合いに
見えましたが、
永瀬七段は
歩を何枚も得しました

一方の菅井七段は
持ち駒に歩が一枚もない
「歩切れ」になったのが痛かった。

その弱点を突かれて、
端を香車で攻められて
苦しくなります。

囲いの固さは同じぐらいで
歩以外の駒の損得はなくても、
明らかに永瀬七段が優勢

逆転が起こりにくい大差となり、
そのまま永瀬七段が押し切って
勝利しました。

これで3番勝負は
永瀬七段の2勝1敗

高見叡王への挑戦を決めました。

永瀬七段のこだわり

この挑戦者決定三番勝負では、
永瀬七段の強いこだわり
印象に残りました。

まず、服装について。

叡王戦の挑戦者決定戦では
対局開始時には
和服を着用する
ことが
規定で決まっています。

だから最初は永瀬七段も
和服でいるのですが、
対局開始から1時間もたたないうちに
スーツに着替えていました。

それも3局すべてで、です。

一方の菅井七段は
第1局では夕食休憩時に
スーツに着替えたものの、
第2局と第3局では
最後まで和服のまま。

菅井七段と比較して、
永瀬七段のこだわりの強さが
目立っていました。

また、
対局中の栄養補給に関しても
永瀬七段の姿勢は
3局とも変わりませんでした。

すっかり有名になった
バナナはもちろん、
フィナンシェやドーナツなど
新しいものを取り入れながら、
たくさん食べていました。

そういった
永瀬七段のこだわりから感じるのは、
「なにがなんでも勝つ」
という執念。

なりふり構わず
勝負にこだわり、
そして勝った、
という感じがしました。

それに比べると
菅井七段は勝ち負けにとらわれず、
あっさりとしていた印象

とはいえ、
あまり勝負にこだわると
冷静さを失って
負けてしまうこともあるので、
あっさりが悪いとも言い切れず
難しいところではあるのですが。

この三番勝負に関しては、
永瀬七段の執念が
勝利を呼び込んだ

ように見えました。

解説は糸谷哲郎八段

本局の解説は糸谷哲郎八段。

糸谷八段といえば
永瀬七段との
「大晦日九番勝負」が
記憶に新しいところ↓

糸谷八段はこの企画について
色々語ってくれました。

この企画の依頼を受けたとき、
「九番勝負」は
団体戦だと思っていて、
一人で全部指すとは
予想していなかった
とのこと。

たしかに、
普通は一人で9局指すとは
思いませんよね。

糸谷八段は放送中から腰や膝が
キツそうでしたが、
対局後は元旦から
マッサージに通った
そうです。

さらにその前年の
2017年の大晦日の企画では
「DJダニー」として活躍した
糸谷八段。

本局ではそのDJとしての
実力を活かして、
第1局と第2局の解説を短時間で
するようにと
無茶ぶりをされていました。

それぞれ7分ぐらいしか
時間がないのにも関わらず、
あの長時間の将棋の解説を
きっちり時間通り
終わらせていました。

ニコニコ生放送のコメントは
「さすがDJダニー」と
すごい盛り上がり。

その後の休憩時間にも、
聞き手の中村桃子女流二段は
休む一方で、
糸谷八段は「DJダニー」として
メールを紹介。

まさに休む間もなく
働いていました

糸谷八段は
スイーツが大好きなことでも
知られています。

叡王戦では
対局前の時間に
解説と聞き手の棋士が
協賛企業であるローソンの
「プレミアムロールケーキ」
を食べるのが恒例。

しかも、毎月22日は
「いちごのせの日」ということで、
プレミアムロールケーキに
いちごが乗っている
特別な日でした。

中村女流から
「糸谷八段は食レポがうまい」
とほめられたうえで、
気のきいたコメントを求められる
糸谷八段。

そんな無茶ぶりにも
「いちごの酸味がクリームの甘みと…」
といった見事な食レポで
対応していました。

糸谷八段は
なんでもできるすごい棋士です。

まとめ

叡王戦の挑戦者決定戦第3局は
永瀬七段が菅井七段に勝ち、
挑戦を決めました。

この三番勝負は
事前の期待通りに
どれも長手数の熱戦となって、
素晴らしかったです。

高見泰地叡王と永瀬七段の
七番勝負が見られることになり、
今から本当に楽しみ。

この三番勝負を観戦していて、
永瀬七段の初タイトルへの思いを
私は強く感じました。

そんな永瀬七段を相手に
タイトル戦を戦うのは、
かなり大変そうに思えます。

高見叡王が永瀬七段を
どう迎えうつのか、
しっかり見届けたいです。

第1局と第2局については
こちらの記事をどうぞ↓

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

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