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永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦第2局の情報まとめ

 
永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦
この記事を書いている人 - WRITER -
梅澤 浩太郎
将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦

永瀬拓矢七段と
菅井竜也七段による
叡王戦挑戦者決定戦第2局。

菅井七段が
「阪田流三間飛車」で
後手番で勝ち、
三番勝負は1勝1敗に。

決着は最終第3局に
持ち越されました。

大熱戦となった
第2局のまとめです。

 

第1局については
こちらの記事をどうぞ↓

対局の情報まとめ

2019年2月19日
永瀬拓矢七段(先手)vs菅井竜也七段
東京将棋会館「特別対局室」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 22:25
188手まで菅井七段の勝ち
消費時間
永瀬:3時間00分
菅井:3時間00分

 

夕食
永瀬:ミックス雑炊(納豆入り)(みろく庵)
菅井:豚肉のしょうが焼き(単品)(紫金飯店)

 

解説者:
佐藤天彦名人
聞き手:
山口恵梨子女流二段

 

両対局者の夕食注文は、
もはや定番。

永瀬七段が
ミックス雑炊に
納豆を追加
するのも、
菅井七段が
ライスを食べないのも、
いつも通りの選択。

第1局は関西での対局だったため
普段とは違った注文でしたが、
第2局ではおなじみの夕食が
見られました。

 

両対局者とも
この注文で叡王戦を
勝ち上がってきたわけなので、
ゲン担ぎの意味合いも
あるのでしょう。

両者の
「変わったことはせず
真っ向勝負だ」

という気合を感じさせます。

一局の流れ:阪田流三間飛車

第1局は菅井七段の
先手だったので、
本局は永瀬七段が先手。

後手番の菅井七段は
得意の振り飛車でしたが、
作戦は工夫しました。

エース戦法の
ゴキゲン中飛車にも
できたところをあえて選ばず、
「阪田流三間飛車」などと
呼ばれる作戦を採用。

まだ正式な名前のない、
菅井七段が編み出した
新しい指し方です。

 

対して永瀬七段は
居飛車でじっくりと
駒組みをして対抗。

6筋と7筋に位を取り、
さらに銀冠に組んで
菅井七段からの
動きを待ちます。

 

じっとしていては
作戦負けになる
菅井七段が攻めかかっていき、
戦いが始まりました。

菅井七段の「攻め」、
永瀬七段の「受け」
という
気風通りの展開です。

菅井七段が中盤の戦いで
うまくさばき、
有利になりました。

その形勢を保ったまま
局面は終盤戦へ。

 

菅井七段が一気に勝つかと
思われましたが、
勝利の一歩手前で
決め手を逃してしまいます

かなり痛いミス。

とはいえ、
まだまだ菅井七段が
優勢であることは
変わりません。

 

けれども、
そこから永瀬七段が
驚異的な粘りを見せました。

菅井七段からの追撃を
ギリギリでかわしつつ、
菅井七段の玉に
迫っていきます。

永瀬七段の方に
流れが傾いたかに
見えましたが、
今度は菅井七段が
踏みとどまりました。

永瀬七段の玉を
どうにか寄せきり、
最後は菅井七段の
勝ち
となったのです。

 

両者持ち時間を使い切って
1分将棋となり、
188手の大熱戦でした。

これで挑戦決定三番勝負は
1勝1敗。

決着は最終局に
持ち越されることに
なりました。

永瀬拓矢七段の食べっぷり

本局で驚いたのが、
対局中の永瀬七段の
食べっぷり
です。

持ち時間が
まだ残っているときから、
フィナンシェやバナナを
たくさん食べていた
永瀬七段。

ここまでは
いつも通りなのですが、
持ち時間を使い果たし、
1分将棋になっても
食べることを
やめなかったのです。

秒を読まれながらも
ドーナツに食らいつく姿
は、
ものすごい迫力がありました。

 

最近の将棋界では
タイトル戦などでの
「おやつ」が話題になりますが、
それは持ち時間が
たっぷりあるときの話です。

1分将棋の中で
こんなふうに
必死に食べる棋士の姿は
私は初めて見ました。

 

しかも、
すぐ脇のお皿の上に
乗っているお菓子を
ささっと食べるというのなら
まだわかりますが。

永瀬七段の場合は
そうではなくて、
自分のカバンの中から
ガサゴソと取り出して、
お菓子の包装を開け、
それから食べていたのです。

秒読みの中で、
だいぶ手間と時間が
かかるにも関わらず、
それでも食べる。

永瀬七段はそれだけ
エネルギー補給に
強いこだわりがある
という
ことなのでしょう。

 

永瀬七段は
バナナの話などで
ネタにされることが多く、
普段は本人も
笑いながらその話をしています。

ただし、本局で
盤の前で食べる姿は
真剣そのもの

永瀬七段の
新たな一面を見ました。

菅井竜也七段の終局後インタビュー

感想戦終了後、
勝者である菅井七段が
インタビューを受けるため
ニコニコ生放送の
スタジオに登場。

和服で登場して、
すごい迫力がありました。

ただし、
激闘を終えた直後で
なかり疲れた雰囲気

そんな様子なので
インタビューは
短くさらっと終わるのかと
思ったのですが。

 

最初に気になる局面について
解説の佐藤名人と話を始めると、
そのまま
検討が始まってしまいました

はじめは口頭で話して
頭の中で盤面を思い浮かべて
いたのですが、
局面が複雑なので
それでは追いつかなく
なりました。

そこで、対局中の解説用の
「電王盤」という
パソコン上の将棋盤を
使うことに。

解説者と一緒に
ここまでガッツリと
検討をするというのは、
普通は見ない光景です。

思わぬ展開になりましたが、
視聴者としては
対局者の生の声が聞けて
うれしいところです。

 

その検討の中では
「こう指されていたら
永瀬七段の勝ちだったか」
という手順も
発見されていました。

やはりかなり難しい
終盤戦だったようです。

 

さんざん検討した後に
少しだけインタビューが
行われました。

菅井七段は
「第3局も精いっぱい指したい」
などと話していました。

永瀬七段へのインタビューだと
バナナやおやつの話になって
毎回笑いが起こるのですが、
菅井七段だと
真面目な内容
になりますね。

解説は佐藤天彦名人

本局の解説は佐藤天彦名人

名人が解説というのは
豪華ですね。

聞き手は山口恵梨子女流二段

聞き手がうまくて、
ニコニコ生放送では
人気のある女流棋士です。

「挑戦者決定戦だから
それにふさわしい人を」
という運営側の配慮が
うかがえる解説陣でした。

 

佐藤名人は「貴族」という
愛称で知られており、
ファッションに注目。

この日は黒で統一した
おしゃれなスーツ。

左胸に付けた黒いコサージュが
とてもセンスが良くて、
やはり他の棋士にはマネできない
「貴族」と呼ばれるのにふさわしい
雰囲気がありました。

 

そして佐藤名人は
「名人」だけあって、
将棋の指し手の解説も的確

複雑な局面でも
正確に手を読んで
対局者の意図をつかみ、
わかりやすく教えてくれました。

 

解説は対局中だけでなく
感想戦でも。

両対局者の感想戦中、
佐藤名人と山口女流は
副音声のような形で
解説
してくれました。

それでも
佐藤名人と山口女流は
対局の終盤から
ずっと休みなしで
解説し続けていたので、
感想戦の途中で
休憩に入りました。

それで解説は
おわりかと思ったら、
しばらくしてから再開。

疲れているでしょうに
感想戦が終わるまで、
コメントをし続けて
くれた
のです。

おかげで感想戦の中身も
理解することができて、
とても助かりました。

リレー質問への回答

この挑戦者決定戦では、
「リレー質問」がありました。

第1局の解説者だった
豊島将之二冠から佐藤名人に、
聞き手だった鈴木環那女流二段から
山口女流に、
それぞれ質問が残されており、
それに答えるというコーナーです。

対局開始前に時間があったので、
その時間に回答していました。

 

豊島二冠から佐藤名人への質問。

「最近ハマっていることは何ですか。
ちなみに僕はありません。」

人に質問しつつ
あえて自分の趣味については
明かさないところが、
豊島二冠らしいところ。

 

佐藤名人の回答は、
「歴史の勉強」

歴史の教科書を買って
読んだりしているとのこと。

他には歴史を舞台にした
ゲームをやっていると。

具体的に名前を挙げたのが
「アサシンクリード」というゲーム。

シリーズがたくさんある中で、
フランスを舞台にしたものを
しているそうです。

やはり「貴族」の愛称の通り、
歴史の中でも
西洋貴族がいた時代に
興味がある
ようです。

 

鈴木女流から
山口女流への質問は、
「一番オススメのゲームを
教えてください」

やはり
「山口女流といえばゲーム」
というイメージが、
ニコニコ生放送では
定着しています。

 

山口女流の回答は
「ドラクエX」

ほぼ毎日欠かさず
プレーしており、
キャラクターのレベルも
上限近くまで
到達させているとのこと。

かなりハマっているようです。

 

佐藤名人と山口女流も、
番組の最後に
質問を残していました。

質問に対する
回答が知りたければ
第3局の番組も
見てください、
ということですね。

まとめ

叡王戦の挑戦者決定戦第2局は
菅井竜也七段の
勝ちとなりました。

最終局となる第3局は、
3日後の22日に行われます。

とても短い間隔ですが、
これが勝負に
どう影響するでしょうか。

 

本局のニコニコ生放送の番組が
終了したのは
日付が変わった
午前0時2分ごろ。

菅井七段への
インタビューが終わる
番組の最後まで
視聴者のコメントは絶えず、
ものすごい盛り上がりでした。

永瀬七段と菅井七段による
挑戦者決定戦は、
ここまで
第1局も第2局も大熱戦。

最終第3局はどんな将棋になり、
どちらが高見泰地叡王に
挑戦することになるのか。

目が離せません。

 

 

第1局については
こちらの記事をどうぞ↓

 

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

 

 

 

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将棋講師。棋力はアマ四段。 インターネット上で将棋を教われるサイト、将棋マッチを開設・運営しています。 1987年12月生まれ。群馬県在住。 このブログでは自分でイラストを描きつつ情報発信中。叡王戦を支援しています。 将棋を始めたころからずっと、一番好きな棋士は藤井猛九段。 海外旅行が好きで旅行記も書いています。

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