永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦第1局の情報まとめ

永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段、叡王戦挑戦者決定戦第1局

永瀬拓矢七段と菅井竜也七段による
叡王戦挑戦者決定戦第1局。

中飛車対居飛車の相穴熊から
190手の激闘となり、
永瀬七段が勝ちました。

本局では叡王戦の本戦とは違う
特別な部分がたくさんあり、
そのポイントを6つ紹介します。

第2局については
こちらの記事をどうぞ↓

対局の情報まとめ

2019年2月11日
永瀬拓矢七段vs菅井竜也七段(先手)
関西将棋会館「御上段の間」
持ち時間:各3時間(チェスクロック使用)
開始 15:00
終了 22:08
190手まで永瀬七段の勝ち
消費時間
永瀬:3時間00分
菅井:2時間52分

夕食
永瀬:ポークステーキ Cセット(イレブン)
菅井:若鶏ショウガ揚げ(単品)(イレブン)

解説者:
豊島将之二冠
聞き手:
鈴木環那女流二段

永瀬七段の夕食注文といえば
「ミックス雑炊(納豆入り)」ですが、
本局は関西での対局のため
注文できません。

「ポークステーキ」とは
珍しい選択ですが、
「バナナ3本」を追加で注文しており、
永瀬七段らしさが出ていました。

一方の菅井七段は、
叡王戦ではライスなどが付く定食ではなく
「単品」を頼むのが恒例です。

それは本局でも同じでした。

なぜ「単品」を頼むのかについては、
本局の聞き手の鈴木環那女流二段から
貴重な情報が提供されました。

実は菅井七段はダイエット中であるとのこと。

少し前に鈴木女流は
イベントの仕事で
菅井七段と一緒になったと。

そのときの食事の席で
菅井七段が
「米を久しぶりに食べたな」と
言っていたのを聞き、
そのときに
事情を教えてもらったようです。

ただし、ダイエット中であることは
ナイショ
とのこと。

鈴木女流は
このことをバラしてからすぐに
「言っちゃった」と
反省していましたが、
完全に手遅れです。

生放送はこわいですね。

永瀬拓矢七段と菅井竜也六段

永瀬拓矢七段と菅井竜也六段は
どちらも1992年生まれで同い年

奨励会入会も同期で、
昔からお互いに意識し合う
ライバルのような関係
だったようです。

今回の挑戦者決定戦のために
わざわざPVが作られており、
その中でお互いに対する思いが
語られています。

ニコニコが作るPVは
毎回とてもカッコいいですね。

その動画はこちらから見られます↓

対局前のインタビューで
このPVについて聞かれた両対局者が、
まったく同じ答えをしていたのが
面白かったです。

いわく、
「自分はまだそのPVを見ていないが、
周囲の人からからは
すごく良いPVだねと言われる」

とのこと。

別々にインタビューを
受けているにも関わらず、
息の合った受け答えでした。

この二人の過去の対戦成績は
永瀬七段の2勝0敗

2局とも永瀬七段が先手だったようです。

各棋戦で勝ち上がり
活躍している両対局者にしては、
過去に2局しか
対局がないのは意外。

やはり所属が
東京と関西で別れているのが
理由としては大きいのでしょうね。

一局の流れ:中飛車から相穴熊

振り駒の結果、菅井七段の先手に。

菅井七段は
この叡王戦本戦でも3勝を挙げたエース戦法
「先手中飛車」に構えました。

これは永瀬七段としても
想定通りだったのでしょう。

早い指し手で「居飛車穴熊」に組みます。

それを見た菅井七段も
穴熊に囲って、
相穴熊になりました。

これは数年前に
流行していた作戦です。

最近は中飛車への対抗策としては、
右銀を繰り出して攻めていく急戦や
左美濃囲いばかりだったので、
相穴熊はかえって新鮮な感じがしますね。

お互いにがっちり囲った後は、
永瀬七段が攻めて
菅井七段が受けに回る展開。

永瀬七段が
角で金を食いちぎって攻めていき、
夕食休憩前に少し有利に。

その後はじわじわと差を広げていきます

攻めながらも自陣に手を入れて
固めていくのが、
永瀬七段らしい指し方。

永瀬陣は鉄壁の守りです。

菅井七段は
端攻めに望みをかけますが、
永瀬七段は丁寧に対応して
逆転を許しません。

それでも菅井七段は
必死に粘ります。

お互いに
「相手の駒を取って
その駒を自陣に埋める」

というのを繰り返す、
相穴熊ではよくある展開に。

手数は伸びるものの
局面はあまり進まず、
かなりの長期戦になりました。

最短の勝ちを逃しても
大きくは崩れず、
ずっと優位を保ち続けたのが
永瀬七段の強さでした。

最後は菅井七段の粘りを
なんとか振り切り、
永瀬七段が190手の激闘を制しました

三番勝負の初戦に勝ち、
叡王挑戦まであと1勝です。

挑戦者決定戦は特別

本局は挑戦者決定戦ということで、
これまでの本戦とは
違う部分がありました。

私が特に気になった
特別な点は以下の6点です。

特別①番組開始時刻が早い

本局の対局開始時刻は、
いままでの叡王戦本戦と同じ午後3時。

持ち時間も同じで3時間です。

ですが、ニコニコ生放送の番組開始時刻は
今までが午後2半だったのに対し、
本局では30分早い午後2時でした。

私は危うく気付かずにいる
ところでした。

いつもより30分長くなった
対局前の時間では、
両対局者への対局直前の
長めのインタビュー
を流したり、
この挑戦者決定戦のPV
放送したりしていました。

特別②服装が和服

本局では、両対局者とも
和服を着用
していました。

挑戦者決定戦の大一番だから、
永瀬七段も菅井七段も
気合いを入れるために
和服を着ているのかなと、
私は思いました。

大事な対局だと和服を着るというのは、
よくあることですからね。

でも、そうではありませんでした。

この叡王戦に関しては、
「挑戦者決定戦の対局開始時には
和服を着る」
という規定があるそうです。

つまり、両対局者は
必ずしも和服を着たくて着ている
というわけではないということ。

実際、永瀬七段は
対局開始から1時間もたたない
午後3時50分ごろに席を外して、
盤の前に戻ってくると
和服を着替えてスーツになっていました。

菅井七段も
夕食休憩時にスーツに変更。

お二人ともタイトル戦の経験があって
和服には慣れているはずなので、
わざわざ和服を着替えたのは
私は意外に感じました。

着替えた理由としては、
和服だとトイレに行くときに
時間がかかるので、
持ち時間が短い本局では
そうした手間が気になった、
という可能性が考えられます。

冒頭の画像は、
両対局者がまだ和服だった時点の様子を
私が描いたものです。

特別③着席してから振り駒

普段の叡王戦では、
振り駒を行ってから
対局者が盤の前に座っていました。

これは、常に画面の右側に
先手番の棋士が座る

ようにするためです。

どちらが先手番かすぐにわかるように
座る位置を固定するというのは、
NHK杯などのテレビ棋戦でも
よく行われていることです。

しかし、本局では
両対局者が着席して駒を並べてから
振り駒をする
という、
テレビ棋戦ではない通常の対局と
同様のやり方をしていました。

挑戦者決定戦ともなると、
「上位者が上座に座る」という
格式の方を大事にしたい
ということなのかもしれません。

ちなみに本局の上位者は永瀬七段

段位はお二人とも「七段」で同じですが、
永瀬七段の方が
プロになったのが早いからだそうです。

特別④対局者にもおやつが提供される

本局では両対局者に
「プレミアムロールケーキ」が
提供されました。

対局開始前に、
対局者のそばに置かれたのです。

これも今までにはなかったこと。

本戦の対局中継では毎回、
対局開始前に解説者と聞き手
協賛企業である「ローソン」提供の
「プレミアムロールケーキ」を食べて
おいしいとコメントする時間がありました。

それなのに
対局者に提供されることはなくて、
私はそれが不思議でしたが、
今回ようやく対局者も
食べることができました。

対局者におやつが出されないのは、
「持ち時間が短くて
食べるヒマがないから」
なのだろうと
私は納得していました。

ただ、本局は
今までの本戦と持ち時間は
変わらない
にも関わらず、
おやつが提供されました。

プレミアムロールケーキは
200円程度のお値段の手頃なお菓子。

費用を気にして
出し惜しみをするものでもないと思うので、
今まで対局者に提供されなかったのは
やっぱり不思議な感じです。

特別⑤終局後も解説があった

本局では、終局後の感想戦でも
音声で解説
をしてくれました。

そして、感想戦後の勝利者インタビューも
視聴者と共に見届けてくれて、
解説者と聞き手の
出番がようやく終わったのは
午後11時ごろ。

今までの本戦の対局では、
終局後には番組の告知などをして、
解説者と聞き手の出番はそこで終了

その後は感想戦の様子の映像が
流されるだけだったので、
挑戦者決定戦と本戦では
ずいぶん違います。

本局の解説は豊島将之二冠ということで、
すごい大物。

タイトルホルダーらしい
的確な解説をしてくれました。

聞き手は各種イベントの司会でおなじみの
鈴木環那女流二段で、
豪華な組み合わせでした。

ただ、豊島二冠は
想定以上の長時間の出演となって、
最後はお疲れの様子でした。

特別⑥「メールテーマ」がなかった

いつもはニコニコ生放送の将棋番組では
「メールテーマ」というものが設定されて、
それに関するメールが募集されます。

しかし、本局では
「メールテーマ」がありませんでした

挑戦者決定戦の大一番では
視聴者からのお便りよりも
将棋の内容に集中してもらいたいという、
ニコニコ生放送運営の配慮でしょうか。

メールテーマがないせいもあって、
本局ではメールを読んだりする時間は
普段より短めに。

解説の豊島二冠は
自分から面白いことを
どんどん言うタイプではないので、
今日の番組は
将棋の手順の解説する時間が長くなり、
いつもより真面目な雰囲気でした。

「メールテーマ」がなかった一方、
今までの叡王戦本戦ではなかった
「リレー質問」はありました。

叡王戦挑戦者第2局の出演者である
解説の佐藤天彦名人と
聞き手の山口恵梨子女流二段に対して
豊島二冠と鈴木女流がそれぞれ
質問を残して、
番組は終了です。

まとめ

叡王戦の挑戦者決定戦三番勝負は、
まずは永瀬七段が先勝しました。

次局で永瀬七段が挑戦を決めるのか、
それとも菅井七段が勝って
第3局に持ち込むのか、
注目です。

挑戦者決定戦となって、
本戦とは色々な点が変わったのには
驚きました。

本局でその変化には慣れたので、
第2局では戸惑うことなく
観戦に集中できそうです。

第2局については
こちらの記事をどうぞ↓

叡王戦の記事は
こちらにまとめてあります↓

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